市場動向を振り返る

6月23日から29日の週の仮想通貨市場時価総額は、その前週の金曜日(6/22)の日本仮想通貨交換業6社に対する行政処分をきっかけとする市場への影響を受け、6/24の水準まで下落しました。翌25日には一時的な反発を記録しましたが、週中盤以降は再び下落基調となりました。

この週の高値は23日の2620億ドルで、安値は29日の2350億ドルとなっておりますが、6/22の行政処分のニュース直前の時価総額(2860億ドル)を考慮すると、直近1週間強でおよそ510億ドルの下落となっております。

注目ニュースとしては、以下の3つがあります。

  1. ①ビットコイン価格が年初来安値更新
  2. ②テザー社が新規USDTを発行
  3. ③バイナンスが予定より長くシステムを停止

 


 

ビットコイン年初来安値更新

日本時間の25日未明に、時価総額第1位のビットコイン(BTC)が年初来安値(2/6:5920ドル)を更新しました。

BTC対ドル相場は、22日の急落で終値を6070ドルまで下げ、24日には節目となる6000ドルを割り込み5780ドルの安値をつけました。

これにより悲観ムードが一層濃くなった市場ではありますが、押し目買いが入ったことで一時的に相場が反発しました。しかし、出来高が低く、相場を反転させるほどのモメンタムにはなっておらず、弱気相場が続いています。

更に、29日には25日の安値を更新する5774ドルを記録しております。

 

テザー社が新規USDT発行で市場に期待感

先日もお伝えした通り、26日には米ドルの価値にペッグされた仮想通貨「USDT(通称テザー)」を発行するテザー社が、新規に2億5000万USDTを発行しました。

海外取引所で他の仮想通貨との取引に用いられるUSDTの発行は、「仮想通貨需要の高まり」と市場に捕らえられた可能性があり、こちらも一時的な買い圧力を誘発したように見受けられます。

バイナンスシステムアップグレードによるサービス停止が予定期間を大幅超過

日曜日(24日)付で、26日にシステアップグレードを行うことを発表していた海外大手取引所「バイナンス」でしたが、予定されていた4時間の「残高引き出し」と「取引サービス」停止は、結果的に丸一日を要しました。

出来高が世界Top3に入るバイナンスのシステムトラブルは、相場に影響を与えたと考えられ、その間緩やかな下落基調が確認されました。

サマリー

この週は、前週の本邦金融庁による国内仮想通貨交換業6社に対する行政処分の影響を引きずり、上値が重い展開となりました。

既にBTCは年初来安値を更新しているため、次の注目ポイントは、この先5770ドル圏を更に割り込むか、はたまたトレンド転換できるだけの好材料が出るかであると言え、足元はしばらく仮想通貨市場の正念場となりそうです。

また、「第2四半期は相場が上昇する」というアノマリーが過去4年間で確認されていましたが、今年はその上昇アノマリー実現は現実的でない状況となっています(下図参照)。

このような「例外的」な年となっているのは、国際的な規制が加速していることも背景にあると思われます。20カ国・地域(G20)財務省・中央銀行総裁会議(7/21〜7/22)で規制方針が出されれば不確実要素が緩和され、第3四半期以降は市場の拡大も期待されます。

 

※本記事は『FinAlt』に6/29(金)に提供された記事を掲載しております。掲載されている意見や予測は、筆者の個人的な見解であり、金融商品の売買を推奨を行うものではありません。投資にあたっての最終決定はご自身の判断でお願いします。

 

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