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仮想通貨価格ならアジアに注目

筆者: LongHash

Mosaic研究アナリスト
Jason Yannos、Eliézer Ndinga

 

多くの人がシリコンバレーをテクノロジーの中心と見ているが、テクノロジーにおけるアジアの重要性は見過ごしがちだ。仮想通貨の分野では特にそうである。

私たちはデータ分析することで仮想通貨分野におけるアジアの重要性を明らかにすることにした。

アジアのニュースによる仮想通貨の価格変動

日々の仮想通貨についてのニュースを見る際、米国と欧州の出来事が仮想通貨市場に大きな影響を与えていると判断することは容易である。

しかし実際のところは、アジアのニュースもまたBitcoinの市場価格に大きな影響を与えている。

私たちは、Bitcoinのジェネシス・ブロックが作られた日である2009年1月3日まで遡り、過去9年間にわたって中国、韓国また日本で起こった重要な出来事の影響を分析することにした。

そこでわかったことは、2013年以降、アジア地域で起きた11の大きな出来事はBitcoinの価格変動に影響を与え、それらがリリースされた日から平均10日以内に、Bitcoinの価格に18.61%(プラスまたはマイナス)の影響を与えていたということだ。

最大-57.52%もの大きな動きがあった一方、最小で0.51%しか動かないものもあったが、 252日間のBitcoinの日々のボラティリティの平均が5.34%であることを考えると、これらの劇的な価格変動は非常に重要なことだと言うことができる。

アジアにおける仮想通貨取引所の台頭

アジアはまた、仮想通貨取引所の市場も支配している。2018年7月下旬にはBitcoinを取引している仮想通貨取引所は86社あった。 ほとんどの取引所は様々な国に法人を持ち、そのうち約40%(正確には約47%)がアジア地域に位置している。

中国本土では昨秋、法定通貨と仮想通貨の取引を禁止したため、現在、香港や日本、シンガポールがアジアで最も需要がある地域だと見られている。

香港や日本、シンガポールには9つの仮想通貨取引所があり、韓国はそれに続いて取引所をもっているのだ。

取引所の開始

2017年は、全体的に仮想通貨の時価総額が指数関数的にも増加したと言えるほど、仮想通貨が幅広く受け入れられた年だった。 また、2017年は取引所が多く開設された年でもあった。

実際には、前述の86の取引所のうち、約半数(37社)が2017年に正式に取引を開始し、31社は2017年第2四半期末から2017年第4四半期の間にサービスをリリースした。

ここで注目すべきことは、2017年に設立された37の取引所のうち、20社がアジア諸国に登記されているということだ。最も多かったのはシンガポール(8社)でそれに香港(4社)、韓国、中国本土(2社)と続く。

2018年は、さらに速いペースで取引所の数が急増している。 Coinmarketcapによると、すでに9つの新しい取引所がBitcoinの取引を開始した。

しかし、おそらく規制の不確実性や市場の飽和により、その場所はアジア諸国に集中しなくなり、より地理的に分散し始めている。実際に、2018年に取引所は中国本土、香港、シンガポールには3社しか登記されておらず、他の取引所は米国、セーシェル、キプロス、トルコ、ロシアなどの地域で開設された。

アジア系言語の普及

私たちは、これらの企業が潜在的にターゲットとしている顧客を理解するために、86にわたる仮想通貨取引所のウェブサイトの言語を調べることにした。すると、合計24言語のうち9言語はアジア言語(北京語、韓国語、日本語、広東語、ベトナム語、タイ語、ヒンディー語、インドネシア語、マレー語)であった。

これらの取引所のうち83の取引所(97%)が英語を主要言語としている一方、そのうちの56の取引所(65%)はデフォルトの言語または第二言語として北京語を使用していた。 韓国語は3番目に多く、28の取引所(33%)で使われており、そのあとはロシア語(30%)、日本語(23%)の順であった。

また86の取引所のうち、67社は少なくとも1つから最大6つまでアジア系言語を自社のウェブサイトに追加していた。 67の取引所のうちの46社 (69%) が、北京語を中心とし、韓国語、日本語などのアジア系言語を1つ(45%)または2つ(24%)取り入れている。

これらの結果から地理的な位置にかかわらず、仮想通貨取引所は明らかにアジア系言語を話す利用者、特に北京語を話す利用者を重視しているといえるだろう。

アジアでのマイニング事業の支配

世界のハッシュレート (採掘速度) またはBitcoinの処理能力の約3分の2は、アジア企業によるものであり、特に中国に集中している。ハッシュレートによって分散された最大の17のマイニングプールのうち、11はアジアに拠点を置いている。

仮想通貨のマイニングにおいて、この地域が優位である主要な要因の1つは、アジアの電力コストが世界の他の地域に比べて極端に低いことにある。中国の1キロワット時の費用は平均9セントだが、ドイツと英国では1キロワット時はそれぞれ33セントと24セントである。これは、なぜ仮想通貨のマイニングに地理的に偏りがあるのかを明らかにしている。

アジアは疑うことなく、世界のマイニングにおいて強い存在感を示していることは間違いない。しかし、中国政府は、今後その地域のマイニング活動にマイナスの影響を及ぼす可能性がある違法的なマイニング事業に対し、取り締まりを始めている。

結論

上記のデータは、アジアが仮想通貨の世界で中心的な役割を果たしていることを明確に示している。仮想通貨の価格を追う投資家は、アジアに注意を払うことでよりよく運用することができるだろう。

 

<本記事ご協力>

LongHashは、ブロックチェーン技術の開発と理解を促進するプラットフォームです。

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LongHashは2018年2月ブロックチェーン技術の開発と実用化の推進を図るプラットフォームとして、最初の拠点を東京に設立。その後、半年間に世界9カ国でブロックチェーンプロジェクトを支援するインキュベーション施設を展開。さらに世界各国のブロックチェーン情報や仮想通貨の取引価格を配信するメディアや、NLPテクノロジー等を用いたSNSのデータ等の分析結果の提供をするなど、新しいブロックチェーンの中立メディアを目指している。

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