分散型インターネットプロジェクトのトロン(TRX)と、中国最大のインターネット検索プロバイダーであるバイドゥ(百度)は、クラウドコンピューティングのリソースで協力する。トロン財団の公式ツイートが17日に明らかにした。
今回のツイートは、10月13日からインターネット上で流れていた一部報道を裏付けるものだ。バイドゥとトロンの協力について、中国メディアのODailyが15日にブロックチェーンではなくクラウドコンピューティングになると報道していた。トロン財団はODailyのニュースをリツイートする形で、今回の協力を明らかにしている。
ODailyの報道によれば、バイドゥ・クラウドとトロンは、クラウドビジネスの分野で協力することで契約を締結済。両社は、バイドゥ・クラウドをベースに、相互接続性の最大化やブロックチェーンプロダクトの構築、運用などで協力していくという。
特に、今回の協力はブロックチェーン事業よりも、バイドゥのベーシックなクラウドコンピューティングのリソースの購入と利用に焦点を当てているという。
トロン財団は、そのツイートの中で「ブロックチェーンソリューションを〔…〕ユーザーや中小企業にとってアクセスしやすくするものであり、最終的なゴールはブロックチェーンの大量採用だ」と述べている。
ODailyの報道は、バイドゥ側の詳細についても触れている。バイドゥは「ブロックチェーン・コ商業化スーパーパートナー v1.0」のリリースも同時に計画している。これはバイドゥの「スーパーチェーン」と呼ぶブロックチェーン技術をベースにしたもので、「商業化スーパーパートナー」との間で共同の技術開発を進めるという。
バイドゥは9月26日、「スーパーチェーン」のホワイトペーパーを公表。サービスとしてのブロックチェーン(Blockchain-as-a-Service、BaaS)プラットフォームとなるアイデアを打ち出していた。
今回のトロンの提携を巡る話の発端は、トロンのジャスティン・サンCEOが10月12日に、時価総額数百億ドルの企業との「提携」についてツイッターでほのめかしたことだ。
インターネット上では、今回のバイドゥとトロンとの発表について「提携」と呼べるのかどうか疑問を呈する声も出ている。仮想通貨コメンテーターのアリ・ポール氏はツイッターで次のようにコメントしている。
「もしパソコンを買って、マイクロソフトのウィンドウズをインストールするとして、〔…〕私はそれをマイクロソフトと提携したとは言わないはずだ」
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