イーサリアム(ETH)の対ドル相場は先週、対象トライアングルを形成し保ち合い相場となった末、20日にトライアングル下辺を割り込みました。
20日は一時107台まで安値を広げましたが、終値は119.1ドルで引けました。
本稿執筆時点(09:00)で相場は118ドル周辺で推移しています。
移動平均線&RSI
先週は、13日移動平均線が急落となり、21日と34日移動平均線を割り込みデッドクロスを示現しています(第1図)。
相場は、13日に55日移動平均線を割り込みましたが、翌14日には再び上抜けに成功しました。
3連休明けの15日からは、55日移動平均線が相場のサポートとして機能していましたが、20日には同水準を割り込み、21日も続落となりました。
RSIは、足もと41.5%で推移しています。
【第1図:ETH対ドルチャート(13、21、34、55日移動平均線&RSI)】
出所:Trading ViewのETH/USDチャートより作成
一目均衡表
一目均衡表では、17日に均衡表が逆転し、18日に遅行線も逆転しました(第2図)。
相場は20日、雲(抵抗帯)下限と転換線を割り込みました。
直近では、雲下限が緩やかに上昇していたことから、同水準に沿って相場が推移するか期待されましたが、転換線が大幅に引き下げとなりレジスタンスとなった格好です。
目先の注目点としては、2月1日に発生している雲の捻れが相場の方向感のターニングポイントとなるかでしょう。
【第2図:ETH対ドルチャート(一目均衡表)】
出所:Trading ViewのETH/USDチャートより作成
ボリンジャーバンド
ボリンジャーバンドは、足もと拡散し始めています(第3図)。
相場は先週より概ねロワーバンド-1σと-2σの間で推移しており、10日から下降バンドウォークを維持しています。
【第3図:ETH対ドルチャート〈ボリンジャーバンド(20、±1σ、±2σ)〉】
出所:Trading ViewのETH/USDチャートより作成
出来高&トレンドライン&フィボナッチリトレースメント
出来高は、先週の保ち合い相場で水準を落としましたが、20日には対象トライアングル(第4図内黄線)の下方ブレイクに伴い若干増加しました(第4図)。
トライアングルのパターンは、ブレイクアウト後に*ベース(第4図内紫線)と同等の距離を動くと言われるため、セオリー通りに行けば、102ドル周辺が目標値となります。
一方で、相場は21日、12月15日安値(83.17ドル)と1月5日高値(167ドル)を起点とするフィボナッチ・リトレースメント61.8%押し
(115.19ドル)で下げ止まっており、強く意識される同水準を死守できるか今週は注目されます。
【第4図:ETH対ドルチャート(出来高&トレンドライン)】
出所:Trading ViewのETH/USDチャートより作成
*トライアングルパターンにおける「ベース」とは、パターン開始時の下辺と上辺を結んだ、三角形底辺の長さのことです。
チャートポイント一覧
先週は、短期上昇トレンドの調整を経て反発できるか否か注目されましたが、トレンド継続パターンとなるトライアングルを下方にブレイクしていることから、短期上昇トレンドは終了していると言えます。
足もとのチャートポイント一覧は以下の通りとなります。
【第1表:チャートポイント一覧(ドル)】
出所:Trading ViewのETH/USDチャートより作成
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