Move言語を活用した新興ブロックチェーン「Movement Network」が、パブリックメインネットβ版を正式に公開しました。今回のリリースにより、開発者は承認なしでスマートコントラクトをデプロイでき、ユーザーもパブリックチェーン上のアプリを自由に触ったり、参入できるようになります。
Mainnet のリリースを受け、価格も一時0.55ドルを超え、前日比7.4%となっています。
Movement Networkの特徴
MoveVMとBlockSTMによる高速処理
Movement NetworkはMeta(旧Facebook)が開発したMove言語に基づき、リソース指向型プログラミングと高水準のセキュリティを両立する特徴を持ちます。実行レイヤーにはMove Virtual Machine(MoveVM)を採用し、BlockSTMとの組み合わせにより理論上160K TPS超を実現可能としています。
さらに、ブロックをイーサリアムへアンカリング(結合)する仕組みが採用されている点も大きな特徴です。これにより、Moveベースのチェーンでありながら高いセキュリティと拡張性を確保しています。
Celestiaがデータ可用性と最終的なトランザクション順序を提供
リーダーノードがトランザクションをバッチ化した後、データ可用性レイヤーとしてCelestiaが最終的なトランザクションの順序を担保します。将来的には、分散型シーケンサーによる決定も予定されているとのことです。
高速ファイナリティと独自ガストークン「MOVE」
決済(セトルメント)については、ブロックの状態をイーサリアムにコミットすることで信頼性を確保。さらに、今後導入される高速ファイナリティ機構によって、トランザクションを数秒単位で確定させる計画です。
ネイティブガストークンにはMOVEが採用され、今後のDeFiやNFT取引など多彩なユースケースが期待されています。
Public mainnet Betaに関して
現在、Movement NetworkではNightly, OKX, Razor とよばれる3種類のウォレットが対応しています。
公式ブリッジが稼働開始、流動性確保へ
Movement NetworkではLayerZeroを基盤とした公式ブリッジがすでに稼働中で、以下の主要トークンをサポートしています。
- MOVE
- USDT
- USDC
- WETH
- WBTC
当面はセキュリティ確保を目的に、Movement→イーサリアムへのブリッジ時のみ最大3日程度の待機期間を設定。また1日に転送できるMOVEの総量も制限され、初日の上限は7,500万MOVE、2日目以降は1日2,500万MOVEまでとなります。
一方、イーサリアム→Movement側には待機期間がなく、比較的スムーズに資産を移動できるとのことです。
多彩なDAppsがDay1から利用可能
メインネットβ版公開時点で、すでに複数の分散型アプリケーション(DApps)が始動しています。DeFi(ステーキング、レンディング)やNFTマーケット、AIエージェント系プラットフォームなど、そのラインナップは多岐にわたります。今後も続々とプロジェクトが参加し、エコシステム拡大が見込まれます。
Movement Ecosystemはこちらのページより確認が可能です。
Cornucopiaプログラムで2億ドル超の資金流入
流動性確保のためのCornucopiaプログラムを通じ、2億ドル以上の資金がMovement Networkに投入される見通しです。ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)、ステーブルコインなども含め多様なトークンが流入することで、ネットワーク全体の安定性と取引量増加が期待されています。
今後の展開
Movement Network Foundationは、今後のロードマップとして高速ファイナリティの導入や分散型シェアード・シーケンサーの実装などを挙げています。
Moveベースの安全性とイーサリアムとの強固な接続により、新時代のブロックチェーンプラットフォームとして注目が集まっており、メインネットβ版の正式リリースが投資家や開発者の関心をさらに高めている状況です。
記事ソース : Movement Blog
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