
ビットコインのマーケットドミナンス(暗号資産全体の時価総額に占める割合)が、昨年12月時点の約54%から直近で62.1%前後まで上昇し、高水準で推移しています。通常はビットコイン主導の上昇が一服した後、アルトコイン全体の価格が大きく値上がりする「アルトシーズン」が訪れるとされますが、今回はビットコインの独走状態が続き、多くのアルトコインの上昇は遅れている状況です。
年初からビットコイン価格は力強く反発した一方で、多くのアルトコインは上昇幅が限定的だったり下落傾向となり、その結果としてビットコインのドミナンスが急上昇しました。
専門家によれば、アルトシーズンが遅れている理由として、機関投資家のBTC偏重が挙げられています。マイクロストラテジー社などのように増資を行いながらビットコインを継続購入する事例が目立ち、保守的な大口投資家はビットコインとイーサリアムに資金を集中させる傾向が強いといいます。
また、アルトコインの乱立による資金の分散化も指摘されています。新規トークンやプロジェクトが大量に登場し、有望なプロジェクトも多いものの玉石混交の状態が続いており、流動性や投資家の注目が分散しやすくなっています。
市場構造に大きな変化か
ビットコインのドミナンスがここまで高まったのは強気相場の初期に典型的な現象ともいわれますが、専門家の中には「今回は機関マネーの偏重や投資家の関心分散など、市場構造がこれまでと異なる可能性がある」とする見方もあります。
その一方で、AI関連銘柄や現実資産連動型トークン(RWA)など、テーマ性のある一部のアルトコインには資金流入が続いているとの報告もあり、CryptoQuantのキ・ヨンジュCEOは「局所的にはアルトシーズンが始まっている」と言及しています。
Alt season has begun.
No direct BTC-to-alt rotation, but stablecoin holders are favoring alts. Alt volume is 2.7x BTC. BTC Dominance no longer defines alt season—trading volume does.
It’s a very selective alt season tho. DYOR. pic.twitter.com/7lSffDuuM8
— Ki Young Ju (@ki_young_ju) February 21, 2025
さらに、暗号資産全般が一斉に高騰するアルトシーズンは現在確認できないものの、テーマごとに小規模な上昇が起きる“ミニ・アルトシーズン”が同時進行しているとの分析もあり、各銘柄の動向に関心が集まっています。
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