
BitMEX共同創設者のアーサー・ヘイズ氏はFRBの金融政策が政府の意向に強く影響されるとの見解を示し、世界的な通貨安競争が激化する中でビットコインがインフレヘッジとして機能し、2027年には100万ドルに迫る可能性があるとの予測を展開しました。
ヘイズ氏は、FRBが歴史的に米政府の資金調達ニーズに応えてきたと指摘し、現在のパウエル議長も増大する政府債務の利払い負担から量的緩和へ舵を切る可能性が高いと分析します。同氏は米国が量的緩和に踏み切れば他国も追随し、法定通貨の価値が希薄化する中で仮想通貨市場、特にビットコインにとっては追い風になると説明しました。
また、インフレは一時的ではなく構造的な問題であり今後数年で深刻化すると予測。パウエル議長は任期満了前に退任し、次期議長(ケビン・ウォーシュ氏を候補に挙げる)がインフレ対策の責任を負い、トランプ政権下でさらなる通貨発行を行う可能性があると見ています。
さらに、ヘイズ氏はトランプ大統領の関税政策が世界的な通貨秩序の崩壊を早めると評価。各国が緊縮財政を避けて通貨切り下げや金融緩和に向かい、世界的な通貨安競争が激化すると予測しました。
このようなマクロ経済環境の変化の中で、ビットコインは従来の金融市場との相関性を弱め、価値の保存手段としての地位を確立していくとヘイズ氏は主張。その結果としてビットコイン価格は次のサイクル高値である2027年に100万ドルに迫る水準まで上昇する可能性があるとの見通しを示しました。また、国家によるビットコイン準備については懐疑的としつつも、中国の地方政府や中東産油国などがエネルギー余剰を利用してマイニングや保有を進めている可能性に言及しました。
ヘイズ氏の分析は今後の金融政策の転換と地政学的な緊張が法定通貨への不信感を高め、ビットコインの価値を歴史的な高みへと押し上げる可能性があることを示唆しています。投資家はマクロ経済の動向とビットコイン市場の関係性を注視する必要があるでしょう。
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