
イーサリアム共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏は、ゼロ知識証明(ZK)技術におけるリアルタイム証明の達成を画期的と称賛しつつも、イーサリアムの基盤レイヤーであるレイヤー1への実用化には慎重な姿勢を示しました。
1. This is average case, not worst case. We need real-time worst case for safe L1 use
2. Not formally verified
3. ~100 kW to prove. Proving is a 1-of-n trust model, but even still, perhaps we want proving doable at home (~10 kW)
4. We wanna 10-100x the L1 gaslimitSo, truly…
— vitalik.eth (@VitalikButerin) May 21, 2025
この発言は、開発者のウマ・ロイ(Uma Roy)氏のチームによるリアルタイムでのイーサリアム証明成功の発表に応じたものです。この成果はかつて「ムーンショット」と見なされ、大きな注目を集めました。
ブテリン氏はこの進歩を評価しながらも、レイヤー1での実運用には複数の課題があると指摘しました。主な課題として、現状のシステムが平均的な状況にしか対応できず最悪ケースでの性能が未検証である点を挙げました。
また、システムの正しさを数学的に保証する形式的検証が未了であること、約100キロワットという高いエネルギー消費(理想は約10キロワット)、そしてイーサリアムのガスリミット大幅引き上げ計画に対応するための証明パフォーマンスの不足も指摘しています。
結論としてブテリン氏はロイ氏とそのチームの業績をZK分野における大きな節目と認めつつも、イーサリアムのコアインフラへこれらの先進技術を完全に統合するには、さらなる研究開発が必要であるとの認識を示しました。
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