SBI グループは、日本の企業の中でも特に仮想通貨関連業務に力を入れています。
4月26日、SBIホールディングス代表取締役社長CEOである北尾吉孝氏がRipple(リップル)社の取締役に就任したことが大きな話題となりました。北尾氏は以前からR3とリップル社の融合を唱えており、取締役に就任したことによってその動きが加速すると予想されます。
では、最近のSBIグループとリップル社について、どのような動きがあったのか見ていきましょう。
SBIレミットでXRPを生かした送金が開始
SBIレミットはSBI グループの国際送金サービスを行う企業で、一部ではリップル社のxCurrentを利用した国際送金を行っています。すでに6000億円以上の送金を行っており、会員数は全世界で約50万人ほどです。
タイのサイアム商業銀行とxCurrentを利用した送金サービスを行っており、これまで2日ほど掛かっていた送金時間が最大でも5秒程度へ短縮するという成果をみせています。
SBIレミットはアジア圏に強みをもつ送金サービスですが、インドやナイジェリアなどの新興国に向けた送金も2018年の10月に開始しています。そのため、今後タイ以外でもxCurrent利用した送金が導入される可能性は十分あると考えられます。
マネータップの設立
19年3月20日、 SBIホールディングスは新たにマネータップを設立しています。
送金・決済アプリであるMoneyTapは、個人間送金において24時間365日いつでも送金することが可能です。特徴的な機能として、銀行の口座番号だけでなく携帯番号やQR コードで送金することが可能です。
アプリは2018年の10月4日にリリースされており、これまではSBI Ripple Asiaが運営していました。
今後はマネータップが運営を引き継ぐこととなり、住信SBIネット銀行、スルガ銀行、セブン銀行など13行が株主として参加しています。
ドイツの証券取引所でXRPのETN開始
19年5月13日、ドイツのシュツットガルト証券取引所では、 XRPの価格に連動したETNの取り扱いを開始すると発表しました。 ETNとは上場投資証券であり、裏付け資産がなくても運用可能な指標連動型の証券です。
コインベースでリップルの一般取り扱い開始
19年5月14日、コインベースはニューヨーク州の居住者がリップル(XRP)の購入することが可能になったと発表しました。
今年2月にXRP取引の新規受付を開始しましたが、金融ライセンスを含めたKYCなどで厳格な規制基準を設けるニューヨーク州とイギリスの居住者は、購入対象外となっていました。
これはリップルだけでなく、規制の厳しいニューヨーク州で動きがあったということで、仮想通貨業界全体にとって明るいニュースとなりました。
まとめ
SBIグループとリップル社およびXRPの動向を見てみると、仮想通貨の信用性や価値に対して基本的にプラスの影響を与えるものが多いと言えます。
今後、北尾氏がリップル社の取締役に就任したことで両社の結び付きが強くなると予想されることから、今後の展開は要注目だといえるでしょう。