5月12日午前4時23分にビットコインのマイニングは63万ブロックに到達。3回目の半減期を迎えました。

これにより、ブロック報酬は12.5BTCから6.25BTCへ減少。売り圧力も9億円程度減少することになります。

なお、63万ブロックをマイニングしたのはAntPoolでした。

出所:blockchair.com

次のブロックのマイニングに40分ほど時間を要しましたが、その間にビットコインは3万円ほど急騰する一幕もありました。

半減期到来による売り圧力は減少に関して

マイニング報酬は1日に1800BTC(10分に1ブロック×144回×12.5BTC)あります。ビットコインの価格が100万円の場合、新たに18億円の価値のビットコインが流通することになります。マイナーがマイニング報酬を全て売却すると仮定すると、マイニング報酬が半分の6.25BTCになるため、市場で売却されるビットコインの総額は9億円に減少したことになります。

ハッシュレートは減少

さて、マイニング報酬が半減することで撤退を強いられるマイナーもいるでしょう。また、BCHのマイニングに変更するかもしれません。

これに関しては、ハッシュレートを見れば、おおよそ状況を確認することができます。

まずは、ビットコインのハッシュレートを見てみましょう。

昨晩、130EH/sから147EH/sへと上昇した後、元に戻っています。なお、ハッシュレートが急激に上昇したことにより、ビットコインも91万円台から98万円台へと値を上げました。

出所:coinwarz.com

このままで推移すれば、5月19日ごろに予定されている難易度調整でも大きな変化はなさそうです。

では、BCHとのハッシュレート比率を見てみましょう。

出所:fork.lol

半減期を迎える前後に、1%ほどBCHのハッシュレートが上昇したものの、今では元に戻っているという状況です。

これを見ると、半減期前と後ではマイニング報酬が下がった以外に大きな変化はありません。

まだ、1日も経過していないので、今後マイニングで収益をあげられなくなったマイナーの撤退によるハッシュレートの急落などの波乱要因は考えられるものの、無事に半減期を通過したと言えそうです。

 

なお、 ブロックチェーン調査企業TokenInsightによると、ビットコインの半減期後にネットワークハッシュレートが大幅に低下し、Antminer S9などのASICマシンが停止に追いやられると予想。現状において、S9マイナーは電気代0.04米ドル/kW、運用コスト15%の条件下で利益率は20%しかなく、0.02米ドル/ kWの電力価格を利用できない限り、S9の大部分は役立たずになるだろうと報告しています。

参考: BCH、BSVの事例から推測するビットコイン半減期後のマイナー動向