ビットコインの上昇が目立ちますが、ここ1週間の相場において主要仮想通貨(暗号資産)のなかでは、ライトコインの上昇率が22.60%とトップとなっています。

主要な開発は、匿名技術であるミンブルウィンブルくらいですが、7月からグレイスケールのLTCNの投資信託が上場したことが需給を好転させています。

▼ライトコインの主要ニュース

7/21:グレイスケール・インベストメンツが、暗号資産を裏付けとする新たな投資信託(BCHとLTC)の米国OTC市場での上場が承認されたと発表
8/22:グレイスケールの仮想通貨ライトコイン投信、原資産の10倍のプレミアムに
10/7:ミンブルウィンブル搭載のテストネットが開始

次のチャートは、LTCNチャートとLTCUSDの比較チャートです。

出所:Tradingview ローソク足がLTCN、折れ線チャートがLTDUSD

上場後は、ご祝儀相場で大きく上昇をしましたが、その後は大きく下落しています。

DeFiバブルの崩壊後の9月は軟調に推移していましたが、テストネットが稼働後に上昇に転じました。

注目したいのが、LTCN信託です。通常、現物であるライトコインと連動するのですが、その比ではない上昇となっており、大きな価格乖離が生まれています。LTCNへの資金流入の向かう先は、全て現物のライトコインになります。

つまりLTCN投信は先行指標となるため、今後のライトコインの上昇を示唆しているといえます。

今月、グレイスケールから第3四半期のレポートが出ていました。

3カ月間のファンド流入量は前期比より減少したものの、それでも1000億円を上回る新規マネーが入ってきているようです。

参考:grayscale-q3-2020-digital-asset-investment-report


これで運用額は7000億円相当となりました。

今月に入って相場も良いことから、10-12月に3000億円規模の流入があれば、1兆円を超える運用資産額となります。

今後は、世界最大手の一角であるフィデリティも数年前からビットコインETFなどに興味を示しており、長らく商品設計やロビー活動に時間を費やしています。

CMEビットコイン先物の未決済建玉がバイナンスとビットメックスのレバレッジ取引を超えたことなどをみると、本格的なプロの投資家の参入が始まっているのかもしれません。