11月5日のビットコインは147万円から163万円超へと16万円を越える上昇を記録。終値で150万円を突破し、2019年の高値を更新しました。これは2018年1月12日ぶり、およそ2年10カ月ぶりの水準となります。

◆ビットコイン(BTC/JPY)4時間足チャート

これを受けて、仮想通貨(暗号資産)投資家のツイッターアカウントではバブル再来とのツイートが多くみられました。

ハッシュレートから考えられるビットコインの妥当価格は100万円~110万円ですから、単純にそれを考えるとバブルといえます。ただし、グレイスケールの預かり資産の大幅増加や、マイクロストラテジー社を始めとする大企業のビットコインの購入などが相次いでおり、大規模な量的緩和による相対的なビットコインの価格上昇が考えられることから、少なくとも妥当な価格は110万円以上でしょう。

また、中国が仮想通貨の規制をより強化しようとしている報道もあり、仮想通貨を使ったキャピタルフライトが加速し、そこからビットコインへの購入が進んでいると考えられます。

【中国の政府系メディア人民日報による報道】

1.仮想通貨を購入したり他人に譲渡したり、海外に送金した場合マネーロンダリングに関与する恐れがある。
2.個人 or 企業が仮想通貨の売買サービスを提供し、手数料を貰った場合は違法になる。
3.国内で仮想通貨の発行もしく運営に関わった場合、詐欺罪になる恐れがある。
4.エアドロップもしくは他人から仮想通貨を貰った場合は、税務当局に申請しないと脱税になる恐れがある。

出所:正本清源之三:在中国持有和交易“虚拟货币”的法律分析

参考:中国と仮想通貨のこれまで

QCという人民元連動のステーブルコインの購入や、OKExで行われている相対取引も早々に規制されることもあり得ます。その前の駆け込み需要が、価格を大きく押し上げている可能性が高そうです。

中国の仮想通貨事情に詳しい龍門キャピタル日本代表、サニー・ワン氏によると、中国人投資家はあらゆる手段を使ってビットコインを買おうとしているようです。


コインマーケットキャップによると、6日17時時点での売買代金は7兆円を越えています。久しぶりの大商いですが、昨日150万円を突破した時点でも3兆5000億円程度しかありませんでした。やはり、目に見えない相対取引が相場を押し上げていると考えられそうです。

実際に、中国人の仮想通貨投資家がどれだけいるのか未知数ですが、これだけ相場が変動していることを考えると相当数いるのでしょう。これらのことを考えると、ビットコインの急上昇がバブルとも言えない可能性があります。

150万円を突破している現在、200万円まで目立った節目はないことから、投資家はここまで買い続けるのかもしれません。