リップル社と創業者が米証券取引委員会(SEC)から提訴された問題に対して、12月29日にコインベース(Coinbase)がXRPの取引を一時停止する発表しました。

参考:リップルショックのまとめと今後の相場展望 XRPはどこまで下落するのか

公式ツイッターによると、XRPの取引は段階的に制限を行い、2021年1月19日に全面的に取引を停止するとしています。なお、ウォレットは継続して利用可能としており、入出金は行えるようです。

 


コインベースはIPOを予定しており、また取り扱う仮想通貨(暗号資産)に関して厳格な交換業者として知られていることから、業界関係者では当然の流れとして受けとめられています。

これを受けて、XRPの価格は15%以上も下落。23日に付けた安値をうかがう動きとなっています。

◆リップル(XRP/JPY)4時間足チャート

大手取引所でも、XRPの取引やレンディングを停止する動きは相次いでおり、12月25日には欧州大手のビットスタンプ(Bitstamp)が1月8日から米国の顧客を対象にXRPの取引と入金を停止すると発表。28日にはサンフランシスコに拠点があるOKCoinは、1月4日から顧客の国籍に関係なくXRPの取引と入金を停止すると発表していました。

大手取引所のフォビ・グローバル(Huobi Global)がありますが、目立ったリリースを出していません。フォビ・ジャパンは販売所は停止するものの、XRPの取引は継続して提供を行うとしています。

国内の動きが気になるところですが、XRPは資金決済法上の暗号資産と定義されており、金融庁が定めている金融商品取引法上の有価証券には該当しないという解釈がされています。

参考:リップル社を提訴した米国SEC(野村総合研究所 大崎貞和氏)

なお、国内取引所での勤務経験がありファンドマネージャーであるM.W氏への取材によると、「バイナンスも米国から撤退するかXRPの取り扱いを廃止するかの二択を迫られており、クリプト系投資ファンドが次々とポートフォリオからXRPを除外している。10円前後まで下落することはわりと現実的だ」と、もう一段の下落を見込んでいるようです。