先週、5月18日以来となる終値で450万円に乗せたビットコインですが、今日の早朝に失速。430万円まで値を下げる展開となりました。
この下落には目立った材料はありませんが、アメリカでは上院で仮想通貨(暗号資産)課税を財源とするインフラ法案の作成が進んでおり、それらで何かしらネガティブな材料(税金まわりのため可能性は高い)が出ることを見込んだ動きなのかもしれません。
ともあれ、ビットコインは7月21日から28日までで8日連続陽線を記録。これは、昨年12月12日から19日以来となる記録で、底打ちから上昇トレンドの動きが鮮明になってきています。
また、ほぼ一本調子で上昇しているイーサリアムも、今日の終値が28万1000円以上で8日連続陽線となります。そうなれば、 4月25日から5月3日につけた9日連続陽線以来のとなり、こちらも上昇トレンドに入ったといえそうです。
なお、今日の急落の後にはイーサリアムやリップルなどは早々に下げ幅を埋める展開となっており、ビットコインが弱い展開であることが分かります。
また、過去30日間ではオーケーコインの取引所トークンであるOKBが77%と強い上昇となっており、最大レバレッジの引き下げや大手から撤退するバイナンスのユーザー獲得を期待した動きであると想定できます。
ビットコインが弱くとも主要アルトコインはしっかりしているため、今週の仮想通貨市場は堅調な展開となるのではないでしょうか。
グレイスケールの投資信託が再び
7月29日に、アメリカのロボアドバイザーであるウェルスフロント(Wealthfront)が、仮想通貨運用会社グレイスケールで提供する投資信託のグレイスケールビットコイントラスト(GBTC)とグレイスケールイーサリアムトラスト(ETHE)をサービス対象にしたと発表しました。
出所:You Can Now Get Exposure to Cryptocurrency in Your Wealthfront Portfolio
ウェルスフロントのロボアドバイザーの利用者数は40万人以上もおり、その運用資産は300億ドルを超える規模だそうです。
なお、GBTCとETHEは他の銘柄よりもリスクが高いため、ポートフォリオの組み入れ比率は最大で10%になるといいます。
グレイスケールは、投資信託からETFに移行すべく、2月末から新規募集をほとんど停止している状況にあります。久しぶりにグレイスケールの投資信託に動きが出ることが予想されますので、その動向によっては相場に影響を与えることになりそうです。
また同社は、7月13日に米大手銀行であるバンク・オブ・ニューヨーク・メロン との提携を発表しており、投資信託のETF化に向けた歩を進めています。
マイケル・ソネンシェインCEOはCNBCで米国でのビットコインETFの承認に関して「承認の可否ではなく、いつ承認されるかの問題」であると、既に承認の条件が整っていると自信を見せています。
8月1日時点で、米証券取引委員会には13件のビットコインETFが申請されています。
3月15日に審査入りしたシカゴ・オプション取引所とVanEck社が申請するビットコインETFは、その判断が最大で11月10日前後までに伸ばされることになっています。
ビットコインETFの承認は、コインベースの上場よりも大きな材料だと考えられることから、その進展が今後の相場展開を大きく変化させる要因となるのではないでしょうか。