8月3日にビットポイントがエイダコイン(ADA)の取り扱いを発表し、その価格が急上昇したことは記憶に新しいでしょう。

150円前後で推移していたエイダコインの価格は、9月には340円を付ける場面もありました。上昇率は2倍以上となり、同期間のビットコイン(50%)やイーサリアム(75%)を超える強さとなっています。

●エイダコイン(ADA)の価格推移

そこで今回は、国内初の暗号資産(仮想通貨)の取り扱いが発表されると、価格が上昇するのかどうかを検証していきます。

ホワイトリスト入りは基本的に上昇

今年は年初から春まで相場が強い状況が続き、ほぼすべての暗号資産(仮想通貨)が上昇しているため、5月以降に新規で取り扱いとなった暗号資産(仮想通貨)を確認しましょう。

記載している日付は、ホワイトリスト入りの日となります。

ポルカドット(DOT):GMOコイン    5月19日
  コスモス(ATOM):GMOコイン    7月14日
エイダコイン(ADA):ビットポイント 8月3日

これら3つの暗号資産(仮想通貨)は、現時点で時価総額が5000億円以上あり、1日の売買代金が3000億円~1兆円と活況であるという共通点があります。

さて、それぞれの暗号資産(仮想通貨)のホワイトリスト入りが発表されてから2カ月間の騰落率を確認しましょう。

日付 暗号資産(仮想通貨) 発表日 最高値 最高騰落率
5月19日 ポルカドット 2764 3491 30%
7月14日 コスモス 1336 4051 203%
8月3日 エイダコイン 143.2 340.6 138%

いずれも上昇していますが、そのなかではポルカドットが冴えない動きとなっており、記事執筆時点の9月13日の価格も3700円程度で推移しています。

一方で、コスモスとエイダコインは非常に強い動きとなっています。しかし、一番上昇しているコスモスは目立った材料はありません。

●コスモス(ATOM)の価格推移

ただ、この3つの暗号資産(仮想通貨)のなかではコスモスがホワイトリスト入りした時の時価総額が1500億円程度と小さい点が上げられます。また、1日の売買代金が500億円程度と、時価総額の割に取引が活況でした。

時価総額の低さが影響か

9月3日にオーケーコインジャパンがIOSTの取り扱いを発表し、その後の1週間で価格は2倍ほどに急騰しました。IOSTは時価総額が800億円程度と小型の暗号資産(仮想通貨)でした。そのため、時価総額が1000億円規模であれば、新規取引所での取り扱いが材料視される傾向にあると考えられます。 

IOSTは、既にコインチェックで取り扱いがありましたが、売買サービスは販売所のみでした。オーケーコインジャパンでは、取引所での取り扱いとなるため、その点を評価する投資家の声がSNSで多数確認できました。

エイダコインは、元々日本人に人気のある暗号資産(仮想通貨)でした。そのため、ホワイトリスト入りはもちろん、スマートコントラクトとカンファレンスも材料視され、大きく上昇したと考えられます。

ポルカドットはグローバルで人気があり、バイナンスが支援ファンドを設立しているなど、有望な暗号資産(仮想通貨)です。しかし、取り扱い発表日に相場が急落し、その後も目立った材料が無いことから、堅調な推移というレベルにとどまっているのではないでしょうか。


これらをまとめると、目先に材料があり、時価総額が1000億円程度の小型のアルトコインが国内での取り扱いが発表されると大きく上昇する傾向にあると考えられます。