10月18日のプロシェアーズのビットコインETFの取引開始で盛り上がったビットコインは、10月20日に766万円を付けました。

しかし、10月22日に取引が始まったヴァルキリーのビットコインETFの売買代金がわずか90億円と低迷すると相場は反落。材料出尽くしのような動きとなりました。売買2日目には2900万口(売買代金1000億円超)に達していたプロシェアーズのビットコインETFの出来高は、 昨日は600万口と落ち込んでいます。

今週は大きく売られていますが、これはイーサリアムのアップグレードがあったことも大きいでしょう。

 27日20時頃に、イーサリアムのETH2.0への移行に向けた大型アップグレードであるアルタイル(Altair)が実装完了となりました。

これに向けた期待が高まっていたことから、イーサリアムは10月21日に史上最高値を更新。ビットコインを売ってイーサリアムを買う動きもあったため、最高値付近で付近で推移しているものと思われます。

なお、10月28日時点でのETH2.0のステーキング総額は802万ETH。つまり、3兆6090億円分のETHがロックされており、これは時価総額全体の約6%にあたります。

また、先週は1時間当たり6ETHに大きく落ち込んでいたイーサリアムの手数料バーン(焼却)ペースも11ETHと上がっており、イーサリアムの下支え材料となりそうです。

そして、ドージコインや柴犬コインなどのミームコインの上昇が目立っており、今年4月に相場がピークを打った後の仮想通貨市場の動きと類似していることが分かります。

ビットコイン出来高分析

ここで上昇が一服し、高値から15%ほど調整しているビットコインの出来高分析を行い、節目を確認してみたいと思います。

相場の節目を、トレーディングビューの出来高プロファイルで見ておきましょう。価格情報はビットフライヤーとなっています。

▼ビットコイン4時間足チャート

参考:TradingViewの出来高プロファイル

出来高取得期間:10月16日~10月28日

出来高が最も多くなっている価格帯は、高値を付ける前のレンジである690万円~718万円となっています。水平線を引くと、675万円、700万円、725万円が節目であることが分かります。

▼ビットコイン(BTC/JPY)4時間足チャート

675万円を上抜けてきたことから、まずは690万円までの上昇が期待できそうです。695万~700万円は出来高も多く、心理的な節目であるため、一度は止まりやすいのではないでしょうか。

そして、先週承認されているヴァンエック(VanEck)のビットコインETFの取引が始まると、相場が再び盛り上がることも考えられます。