Symbol(シンボル)のXYM(ジム)とは何か簡単解説!【bitbankで取扱開始】

筆者: Noir

国内暗号資産取引所のbitbank(ビットバンク)が、2021年10月5日からXYM(ジム)の新規取り扱いを開始すると発表しました。

XYMはSymbol(シンボル)というブロックチェーンの内部通貨ですが、Symbolとはどのようなブロックチェーンなのでしょうか?

そしてSymbolのネイティブトークンであるXYMを使って何ができるのでしょうか?

そこで本記事では、XYMの概要からユースケース、そして10月5日にXYMの取扱を開始するbitbankについて分かりやすく紹介します。

XYMとはどのような仮想通貨なの?

XYMはジムと読み、NEMがアップデートするのに際して2021年3月に誕生した仮想通貨です。

ブロックチェーンはSymbol(シンボル)であり、XYMはSymbolを使うときに使用する通貨となっています。

基本的には、Symbol上での取引手数料として使われます。

そしてSymbolは他に、ハーベスティングを行う人(ハーベスター)になるために保有しておかねばならない仮想通貨であり、そのハーベスティングの報酬としてXYMが別途新しく配布されるようにもなっています。

ハーベスティングというのは取引承認作業のことです。

元々はCatapault(カタパルト)という名称だったのですが、2020年1月4日にコミュニティー投票によって現在のSymbolへと名称変更が実施されました。

こちらのSymbolは基本的にエンタープライズ向けに設計されており、NEM同様、開発のしやすさを維持しながらも処理速度やトークン化機能の利便性向上を図っています。

諸機能について、詳しくは後述致します。

プラットフォーム名 Symbol(シンボル)
ネイティブ通貨 XYM(ジム)
最大発行量 89億9999万9999枚
取り扱っている国内取引所 Zaif、サクラエクスチェンジ(取次業務)、bitbank(2021年10月5日より)
メインネット公開日 2021年3月17日
ブロックチェーンのタイプ ハイブリッド型ブロックチェーン
コンセンサスアルゴリズム PoS+
API言語 C++

下の画像はXYM/JPYのチャートです。

1時間足で見ていますが、10月1日にbitbankが取扱開始を発表してから急騰しています。

サクラエクスチェンジは取次業務としての取り扱いであるため、投資家自身が自由に売買することができるプラットフォームは国内では現状Zaifだけです。そのため、ここではZaifのチャートを掲載しています。

Symbolの特徴

Symbolの特徴については一つ前の章で少し言及しましたが、改めて解説していきます。

できる限り分かりやすく説明するよう心がけましたので、ぜひ最後まで読んでいただければと思います。

事業者向けのブロックチェーンである

NEMは個人向けのチェーンですが、Symbolは事業者向けのブロックチェーンです。

他のメディアではよく「エンタープライズ向け」と表現されています。

というのも、このブロックチェーンは発案当初の「Catapault」の頃から、そもそも「ユースケースを拡大するために事業者向けに開発していこう」という目的のもと開発されたのです。

さらにAPI言語がC++であるので、エンジニアの方の参入障壁も低いと言えるでしょう。(NEMのAPI言語はJava)

事業者(企業や公的機関)がブロックチェーンを使うことになった際には、トランザクションも一気に増えるでしょうから、それに見合った取引速度というのはどうしても必要となってきますが、Symbolはプライベートチェーンでのテスト環境下で秒間3000txを記録したそうです。

(参考)VISAが秒間4000~6000txと言われている

秒間取引数をtpsと言いますが、tpsの高さはそのブロックチェーンの有望さに直結するわけではありません。しかしエンタープライズ向けに開発されたチェーンとしては最低限クリアしなければならないものであり、Symbolにおいては重要と言って良いと思います。

ハイブリッド型のブロックチェーン

ハイブリッド“型”と出てきましたが、「ブロックチェーンに型なんてあるの?」と思われた方もいらっしゃると思います。

実はブロックチェーンにも型があるのです。有名なビットコインやイーサリアム、ネムなどはパブリック型で、多くの方が知っている仮想通貨は大体この型です。

しかし、Symbolはハイブリッド型というパブリック型とプライベート型をミックスしたものとなっています。

Symbolのハイブリッド型ブロックチェーンでは、プライベートチェーンのように密な整備環境を維持しながら、そこで完結せずに他のチェーンと接続して相互運用することができるようになっているのです。

一口コラム: パブリックチェーンとプライベートチェーンとは?

まずは「パブリックチェーン」から。

パブリックチェーンは特定の管理者がいないブロックチェーンのことです。

特定の管理者がいないので、分散的に管理運営が行われており、あらゆる方針決定はノード間の投票によってなされます。

管理者・運営者は、世界中にいる不特定多数のノードです。
ノードとは「ブロックチェーンに接続しているコンピュータ端末」を指し、パソコンやスマホのことです。
ビットコインやイーサリアムなどのパブリックチェーンは、ノードが運営・管理する環境を作るためにPoWやPoSというコンセンサスアルゴリズムを実装することでノードを集めているのです。

PoWでは、マイニングをしてくれている不特定多数の端末がノードになりますし、PoSではネイティブ通貨のステーキング(ロックして預け入れておくこと)をしてくれた端末がノードになるわけです。

マイニング参加者にはマイニング報酬、ステーキング参加者にはステーキング報酬を与えているので、これを経済的なインセンティブとしてノード数の増加につながります。

ちなみにPoW環境下では、高い手数料を支払っているブロックを先に計算したくなるのが普通ですので、それゆえに取引手数料(GAS代とも言います)の高騰が起きたりします。

話を戻しますが、このように分散的に管理されることで、改ざん耐性が高いまま、ブラックボックスにせずに非常に透明で公正な取引を行わせることができるようになるわけです。
中央集権的管理主体がいないからこそできることですが、ノードの多数決で物事が決まるという特性から、緊急事態へ対処する速度が遅かったり、トランザクションが集中すると手数料の高いブロックから承認していくので結果的に取引速度が遅くなってしまうなどの弊害が生じます。

一方、「プライベートチェーン」は特定の管理主体がいるブロックチェーンのことです。

挑戦的に様々なことを試していきたいが、同時にブロックチェーンの改ざん耐性の高さなどの恩恵を受けたい場合に使われるのがこのプライベートチェーンです。

管理者は一社のみなので、他の人の意見などを取り入れる必要がないため、取引のファイナリティが早いですし、何より利益を直接その運営主体で受け取るため、ネイティブトークンというインセンティブが不必要です。
さらにプライベートチェーンであれば、問題発生時も意見投票をせずに迅速に対応できる点に大きな特徴があります。法律順守やプライバシー保護といった企業にとって守らなければならないものを守りながら、多数の機能を効率的に実装したりすることができるようになるわけです。

一社に全て依存することで取引の透明性は落ちてしまいますし、非公開チェーンになってしまいますが、運営主体の身元が明らかになっています。

PoS+というコンセンサスアルゴリズム

NEMの方はPoI(Proof of Importance)というコンセンサスアルゴリズムを採用していたのですが、SymbolはPoS+(Proof of Stake Plus)を採用しています。

PoIは、NEMのエコシステムにどれほど貢献したかを表す指標となるImportance Scoreに基づいてインセンティブ受給量が変わるようになっており、このスコアは「ステーキング量」「取引時に支払った手数料の総額」「ノードを運営しているかどうかといったノードスコア」の三要素で構成されています。

しかし、Symbolが採用するPoS+はこれら三要素だけでなく、直近のエコシステム内での活動量や頻度、さらにはハーヴェスト委任量も考慮されるようになっているのです。
これの何が評価されているかというと、考慮される事項が増えたことで、PoSの「富める者が富み続ける(=ステーク量至上主義のため)」状況に一石を投じたPoIよりもブロック生成のためのハードルが低くなった点です。

簡単に言えば、保有量が少なくともブロック生成に携わることができるようになったのです。

複数レイヤーでのマルチシグ

マルチシグというのは、「取引にあたって複数の秘密鍵を必要とする」ようにする設計のことであり、これに対応しているチェーンは特段珍しくはありませんが、Symbolでは複数レイヤーでのマルチシグ対応をしているため、平たく言えばすでにセキュリティーが高いと言われているNEM以上に堅牢であるということです。

事業者にとってセキュリティーがしっかりしていればしているほど安心して利用できますし、一個人が利用するよりも多くの情報を蓄えるわけですから、この複数レイヤーでのマルチシグ対応はSymbolの大きな強みであると言えます。

Symbolのユースケース(Symbolでできること)

ではそんなSymbolでは何ができるのでしょうか?

端的に言ってしまうと、全ての根幹は「プラグインを介して様々なことができる」という一点に尽きると言っていいと思います。

非常に曖昧な説明となっていますが、これ以上の表現がないのが事実です。

Symbolのプラグインは、ID発行からあらゆるもののトークン化、トランザクションのルール設定など、実に細かいところまで好きなように調整することができます。

ですので、より理解していただくために、実際のユースケースを紹介しながら説明していきます。
ユースケースはSymbolのサイトで公開されている導入事例を参考にしています。

ケンタッキーウィスキーファンドのトークン化

ウィスキーは高いリターンを出してきていましたが、醸造中はどうしてもキャッシュが入ってこないためキャッシュフローが回っていませんでした。

そこでWave FinancialSymbolを使ってウィスキーをトークン化しトレードしてもらうことで、今までは回せなかったキャッシュフローを改善することに成功しています。

ここでトークン化されているウィスキー/バーボンは、2020年以降に樽詰したものになっています。

このように、飲料系現物資産のトークン化あるいはNFT化はまだまだ登場してくるかと思います。


ちなみに、Symbolチェーンを使ったものではありませんが、国内では株式会社UniCaskがウィスキーの樽をNFT化し、売買履歴の管理や所有権の証明・移転を容易に行えるようなサービスを提供すると発表しています。

土木建築・不動産のインフラ管理

Bimtrazerというスペインの企業は、元々AIを使って進捗分析などをすることで不動産開発の効率化を図っていた企業でした。

しかし、顧客との密な進捗共有が難しかったため、Symbolブロックチェーンのトレーサビリティ(追跡可能性)を活用して、この問題を解決しました。

その結果、AIの分析で予測した問題や次の工程を顧客に共有しながら、同時にブロックチェーンのトレーサビリティによってその他作業のリアルタイムでの作業状況を追跡してもらうことが可能になりました。

リトアニア銀行でのCBDC発行

CBDCとは中央銀行発行のデジタル通貨のことです。

法定通貨ステーブルコイン(法定通貨の1:1の価格形成をする仮想通貨)が発行されている現在、中央銀行による中央集権的な仮想通貨として考えられているのがCBDCです。

詳しくはこちらの記事をご参照ください。

リトアニアはSymbolのAPIと、「パブリックチェーン⇄プライベートチェーン」の相互運用性(インターオペラビリティといいます)を評価して、LBコインというCBDCを発行しました。

企業や公的機関がAPIやSDK(システム開発キット)を使って簡単に開発でき、且つチェーン間移動が容易であるというSymbolの利点は、フィンテック業界での活躍が期待されています。

リトアニアでのCBDC発行はその一例と言って良いでしょう。


これらの他にもカードスキミングを利用した他者のクレジットカードの不正使用などを防ぐためのIoTソリューションや、携帯電話のSIMスワップ詐欺からの防衛にもSymbolは使用されていたりします。

bitbankとはどのような取引所?

Symbolの概要やユースケースについてはご理解いただけたかと思います。

XYMはそのSymbolを使う際にかかる手数料を支払う手段として使用されたり、ステーキングの報酬に使われたりすることも学べたことと思います。

次は、このXYMを新規取扱開始するbitbankについて簡単に説明していきます。

◉bitbankでの口座開設方法はこちら

bitbank(ビットバンク)の評判・口コミ・おすすめポイント

アルトコインの取引量が国内トップクラス

取引所にとって、流動性の高さは非常に重要になってきます。

板取引である以上、売り手と買い手の両者が多ければ多いほど、成行注文時に細かく約定するようになります。

取引の多いことを、板が厚いともいいますが、板が厚ければ厚いほど希望価格で約定する確率が高まる(=機会が多い)ので、より投資家が集中して盛り上がりが加速していくのです。

bitbankはQTUMやXRPの取り扱いで国内トップクラスの流動性を誇っています。

▼参考: CoinMarketCap

バグバウンティシステムを採用

バグバウンティシステムは読んで字のごとく、バグを発見したエンジニアがそれを報告することで報酬がもらえるシステムです。

bitbankはBugBountyで報告フォームを公開しているので、bitbankの口座を開設してあるエンジニアさんは、もし有効なバグを発見した場合報告してみてはいかがでしょうか。

バグ報告を受け付けて報酬を支払うということは、一般トレーダーにとっても非常に有益なことです。

bitbank側は受けた報告の有効性を確認したのちにそのバグを修正できるわけですから、あらゆるリスクの最小化に効率的かつ迅速に努めることができるようになり、その分トレーダーは安心して取引することができるようになるためです。

レンディングもやっている

今やレンディングはGMOコインやLINE BITMAXもやっていますが、国内で初めて開始したのがbitbankです。

レンディングとは、取引業者に対象の暗号資産を貸し出すことで、その貸出料と利息を受け取ることができるサービスです。

相場の地合いが悪くてトレードしない時期でも、レンディングをすることで眠らせておくことなく収益を得ることもできるようになります。

マイナス手数料がある

bitbankでは、GMOコインのように売買手数料に「マイナス手数料」を実装しています。

マイナス手数料はメイカー手数料で実行されるもので、通常であれば取引をするとその分の手数料が徴収されますが、イナス手数料ではむしろ手数料をもらうことができます

bitbankの手数料一覧

入金手数料が無料

マイナス手数料だけでなく、日本円の入金手数料も無料となっています。

口座開設費や維持費も無料ですので、開設完了すればすぐにノーコストで取引を開始することができます。

しかし注意点が一つあります。

出金手数料は有料であるという点です。

3万円以下の出金には550円3万円以上では770円かかりますので、まとまった金額で一度に出金するのがお得になります。

まとめ

Symbolとはどのようなものか、ざっくりと理解することができたのではないでしょうか?

ネイティブトークンのXYMの取り扱いは、取次業務のサクラエクスチェンジを除けば、2社目となります。

Symbolはその使いやすさからユースケースを拡大しており、今後も導入事例が増えるかもしれません。

そしてbitbankはアルトコインの流動性が国内トップクラスであることに加え、2社目のXYM上場取引所ですので、XYMの売買を考えていらっしゃる方は口座開設をしておいて損はないかもしれません。

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Noir

Noir

2019年よりみんかぶ 暗号資産(みんなの仮想通貨)でライターをしている都内の大学生。趣味は読書と散歩と飲酒。2018年に、仕事で半ば強制的に仮想通貨の投資を始める。仮想通貨について詳しくない人に「なんとなく分かるかも」と思ってもらえる文章で組み上げていきます。

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