仮想通貨(暗号資産)相場が大きく上昇しています。先週のFOMCでは、株式相場をはじめとした金融市場はリスクオフムードが漂っていました。しかし、仮想通貨相場は徐々に株式相場の下落に反応しづらくなり、今日はビットコインとイーサリアムともに午後4時時点で7%以上の上昇となっています。
この動きに関して、元機関投資家で交換業者のディーラーを経験していたN氏は、先行きは明るいと見込んでいます。
「ビットコイン2万ドル割れは買いやすい水準。株式市場との※デカップリングは1カ月ほど前から起きており、仮想通貨の方が先に反発する傾向にある。このまま悪材料が出なければ、9月の高値を目指す展開が考えられる」
※二国間の経済や市場などが連動していないこと
楽天ウォレット・シニアアナリストの松田構生氏は、今週金曜日を過ぎればさらに動きが出ると予想しています。
「英新政権の減税策を嫌気したトリプル安を受け市場に動揺が走ったが、その後のFRBのブレない姿勢を確認して、ビットコインは堅調に推移。日本の円買い介入は『ドル売り→ビットコイン買い』というラッキーパンチになった。今週は、金曜日に大3四半期末のDeribitのオプション期日とCMEの先物期日を迎える。今回は10万BTC以上のオプションが期日を迎えるため、金曜日まではストライクが集中している1万8000ドル、1万9000ドル、2万ドル付近に吸い寄せられやすい展開が続きそうだ」
オプション期日と先物期日は毎月最終金曜日に重なります。しかし、第3四半期末はさらに期日を迎えるポジションが増えます。そのため、それまで相場を一定水準でロックしていたオプションが消滅すれば、より相場は大きく動く可能性が高まりそうです。
なお、オプションのストライクが集中している対円の価格帯は以下となります。
2万ドル:288万円
1万9000ドル:173万6000円
1万8000ドル:259万2000円
※ドル円144円で換算