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ビットコイン、いよいよ雇用統計、ここからどうなる?

筆者: 松田 康生

ポイント

・レンジを切り下げつつ27,000ドル台を挟んでのもみ合い
・債務上限法案下院通過、デフォルト回避見通し
・強い雇用とインフレ低下併存シナリオ浮上
・デフォルト回避・6月利上げ停止見通しでも上がり切らず

昨日のBTC相場

昨日のBTC相場は軟調な展開。2万7000ドル(約375万円)を挟んでのもみ合い圏ながら、じりじりとレンジを切り下げている。

一昨日のFT紙によるクリーブランド連銀のメスター総裁のタカ派発言報道などもありBTCはドル建てで一目均衡表の雲を下抜けると2万7000ドル台前半に失速、一時2万6000ドル(約360万円)台に値を下げた。しかしジェファーソンFRB次期副議長のハト派発言もあり2万7000ドル台に値を戻した。朝方、米下院で債務上限法案が311対114の大差で可決すると2万7000ドル台半ばに強含んだ。しかしこの可決をある程度織り込んでいたせいか他市場も反応は限定的で、上がり切れなかったBTCは逆に失速し、2万6000ドル台半ばに値を落とした。

海外時間に入るとADP民間雇用者調査は強い内容となったが、人件費の伸びが予想を下回り、強い雇用を維持しつつインフレが抑制されるといった見方が浮上した。続くISM製造業指数でもインフレに関連する支払価格指数が予想を下回ったことでこうした見方を後押しし、米長期金利が低下。安寄りしていた米株が反発する中、BTCも一時2万7000ドル台を回復した。

LTC20の登場後もネットワークが安定して稼働していることが評価され、また半減期まであと2か月となったLTCの上昇もBTCを後押ししたか。

しかし、LTCの上昇が一服するとBTCは2万6000ドル台に失速、前日に続きフィラデルフィア連銀のハーカー総裁が6月FOMCでの利上げはスキップすべきとコメントしたこともあり26,000ドル台後半での取引が続いている。

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※本記事の意見や予測は、筆者の個人的な見解であり、金融商品の売買を推奨を行うものではありません。
投資にあたっての最終決定はご自身の判断でお願いします。

松田 康生

松田 康生

楽天ウォレットシニアアナリスト|東京大学経済学部 国際通貨体制専攻 三菱UFJ銀行・ドイツ銀行グループで為替・債券のセールス・トレーディング業務に従事。2018年より暗号資産交換業者で暗号資産市場の分析・予想に従事、短国・レポ・為替・米国債・欧州債・MBSと幅広い金融市場に精通

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