イーサリアムクラシック(ETC)は、 ※The DAO事件をきっかけにイーサリアム(ETH)からハードフォークを行い誕生した通貨です。市場的な立ち位置で言えば、イーサリムクラシックはイーサリアムの足元にも及ばない立ち位置と言えるでしょう。
※イーサリアムの脆弱性をついた65億円相当のハッキング事件
しかし、そのような環境であってもイーサリムクラシックは coinbase に上場を果たしました。
イーサリアムクラシック(ETC/USD)6時間足チャート
出所:coinbase Pro
coinbaseへの上場
イーサリアムクラシックは、誕生の経緯から非中央集権によるDappsやコミュニティーの開発にこだわってきました。その誕生は、イーサリアムの The DAO 事件と呼ばれる巨額のハッキングが原因です。結論からいえば、ハッキング事件によって起こった結果そのものをイーサリアムのハードフォークによってなかったことにしたということです。
さて、今回coinbaseに上場できた理由は、非中央集権的な立ち位置を貫いていることがポイントといえるでしょう。
イーサリアムクラシックよりも時価総額が多い仮想通貨は、EOSやリップルなど多数あります。時価総額ランキングにおいて常に上位に位置しているといえるそれらの通貨は、上場を果たしていません。
もっとも、EOSやリップルはスケーラビリティなどのデータ処理などに優れているものの、1社がすべてを管理しており、非中央集権という考え方からは乖離している部分もあります。そのため、今回は非中央集権という考え方が評価され上場となったのではないでしょうか。
価値の変動について
イーサリアムクラシックは、 coinbase での上場に当たって価値を大きく変動させています。
例えば、 ①coinbase への上場を発表した2018年6月11日から2日間で30%以上の上昇を記録しています。
また、実際に②取引開始日の直前とも言える8月3日から7日にかけても急激な値上がりを見せ、イーサリアムクラシックの存在感を見せつける結果となりました。
しかし③9日の上場後、イーサリアムクラシックの価格は大きく下落しており、2018年内では最も低い価格となっています。
イーサリアムクラシック(ETC/JPY)日足チャート
今後、イーサリアムクラシックが新たな仮想通貨取引所に上場する場合には、同じような価格の上下を行うと見て間違いないでしょう。
また、上場後に価格がすぐに落ちたということは、イーサリアムクラシックの今後に対してユーザーや投資家が大きな期待を抱いていないとも受け取れるため、2018年内だけでなく大きなアップデートがない限り、イーサリアムクラシックがイーサリアムと同一の立ち位置に並ぶことは難しい部分があると言えます。
※本記事の意見や予測は、筆者の個人的な見解であり、金融商品の売買を推奨を行うものではありません。
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