苦戦する仮想通貨業界にとって一つの希望の光になるかもしれない。買い手と売り手が直接取引をするOTC(店頭)取引に米国の機関投資家が殺到している。
仮想通貨業界でOTC取引を手がけるCumberland(カンバーランド)は8日、「過去1週間でOTCの買いと売りの比率が、買いの方に60%近く上昇した」と発表。「歴史的にはOTC取引は、買い手と売り手でバランスが取れていた」とみている。
Desk Update: Historically, our OTC trading is relatively balanced between buyers and sellers. Over the last week, our OTC buy/sell ratio (by notional value) has increased approximately 60% towards counterparties buying.
— Cumberland (@CumberlandSays) January 8, 2019
またThe Blockによると、同じくOTC取引を手がけるジェネシス・トレーディングのマイケル・モロCEOは、カンバーランドと同じような状況を指摘。年末にかけては税金対策などで売りが先行してたが、「そうした売り圧力がひと段落した後、買いサイドの需要が高まっている」と話したそうだ。
存在感高まるOTC
流動性の高さなどから機関投資家の間で需要が高まっているOTC取引。米仮想通貨決済企業サークルが3日、OTC(店頭)取引の取引高が2018年に想定で240億ドル(約2兆5900億円)を記録したと発表した。米国では仮想通貨取引所コインベースも、機関投資家向けにOTCトレーディングデスクを設立している。
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