ドイツの調査企業のスタティスタ(Statista)が6月12日、世界各国における仮想通貨の普及度合いに関する世論調査の結果を発表した。同社の調査によると、不安定な国での普及が顕著だったことが明らかになった。
トルコの5人に1人が仮想通貨に関わる
スタティスタは世界46カ国の消費者の動向を調査した2019年の「Statista Global Consumer Survey」を発表。その中で「仮想通貨は世界でどれほど一般的か?」という項目があり、調査に参加した各国の約1,000人に、仮想通貨を利用もしくは保有したことがあるかを調査した結果を紹介している。
同調査結果によると、最も仮想通貨の利用もしくは保有したことがあると回答した割合が高かったのが20%のトルコで、5人に1人が仮想通貨に触れたことがあることになる。トルコはここ数年でインフレが進んでおり、法定通貨であるトルコリラの下落が同国における仮想通貨人気をけん引している理由と考えられている。
仮想通貨の普及はラテンアメリカで顕著
トルコに次ぐ一般への普及が高いのがブラジルとコロンビアで18%だった。また調査結果の要約によると、ラテンアメリカで仮想通貨が一般に普及している傾向にあると指摘。ブラジルとコロンビアの他に、アルゼンチンとメキシコ、チリで10%以上が仮想通貨の利用もしくは保有したと回答していた。
仮想通貨に対する規制と普及が進んでいると考えられていた日本では、仮想通貨の利用と保有をしていると回答したのはわずか3%だった。
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参考
・Statista