米証券取引委員会(SEC)が5日に、ビットコイン(BTC)を保有する企業で構成される「Volt Crypto Industry Revolution and Tech ETF」を承認したことが明らかになった。
サンフランシスコを拠点とするVolt Equity社が運用するこのファンドは、バランスシートに相当量の暗号通貨を保有する「Bitcoin Revolution Companies」のポートフォリオを作成することで、投資家にビットコインへのエクスポージャーを提供する。また、利益や収益の大半をマイニング、貸付、マイニング機器の製造などのビットコイン関連の活動から得ている企業も含まれる。
具体的には、Tesla、Square、Coinbase、PayPalなど約30社の株式で構成され、ビットコインを大量に購入しているMicroStrategy社、ビットコイン・マイニング企業Marathonなどが挙げられた。SECへの提出書類によると、ファンドの純資産の15%以下はグレースケール・ビットコイン・トラスト(GBTC)を含めるようだ。
ティッカーシンボルはBTCRで、ニューヨーク証券取引所(Arca)に上場される予定だという。Volt社の創業者であるTad Park氏は、Decrypt社とのインタビューの中で、「1年前には、このようなETFの実現は不可能だった。」と述べた。また、SECがVoltファンドを承認したことは、純粋なビットコインETFの承認にはまだ程遠いものの、ビットコインに対するSECの見かけ上の強硬姿勢が和らいでいることを示唆している、と触れた。
米国では、今のところビットコインETFは1件も承認されていないが、SECのゲンスラー委員長は最近、ビットコイン先物ETFに前向きであると述べている。暗号資産投資家の中では、年内にも米国で初のビットコインETFを承認しようとしているのではないかという憶測が飛び交っている。今後もビットコインETFの先行きには期待されながら、注目が続いていくだろう。
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