暗号通貨取引所Bybitは本人確認(KYC)手続きを強化することを発表しました。Bybitは、2023年5月8日から少なくともLv.1の認証が必要となるとし、認証が完了していない既存ユーザーは制限付きで利用可能となります。
Starting from 8 May, 2023, Identity Verification of at least Lv.1 will be mandatory for all Bybit products and services. Existing users who have not completed Identity Verification as of 8 May, 2023 will only be allowed to close existing open positions or orders, return loans, or…
— Wu Blockchain (@WuBlockchain) April 24, 2023
Bybitは、2023年5月8日から同取引所のすべての商品とサービスにおいて、少なくともLv.1の認証が必要となります。認証が完了していない既存ユーザーは、オープンポジションや注文の決済、ローンの返却、出金のみが許可され、新規の取引は制限されます。認証が完了すると、ユーザーは引き続きBybitの製品およびサービスを利用できます。
今まで、Bybitでは一日20K USDTと一月100K USDTの出金制限がありました。これは非KYCユーザーに変わらず適応されますが入金ができなくなります。

bybitのKYCの出金情報
また、Bybitは4月の上旬に金融庁からライセンスがないにも関わらず日本人にサービスを提供している業者として、警告を受けています。今後KYCが進むことで日本人ユーザーがBybitを利用できなくなる可能性も考えなければいけません。
KYCに関しては、Binanceも同様の対応を行っており、新規ユーザーは中級認証(Intermediate Verification)を完了させることが必須となります。これにより、暗号通貨の預け入れ、取引、出金などのサービスが利用できるようになります。既存ユーザーについても、中級認証が完了していない場合、アカウント権限が一時的に「出金のみ」に制限され、出金や注文のキャンセル、ポジションのクローズ、償還などのサービスのみが利用可能となります。認証が完了すると、Binanceの製品およびサービスが全面的に利用できるようになります。
バイナンスは、2021年8月20日にKYCを必須とし、これらの対策をKYC(Know Your Customer)およびAML(Anti-Money Laundering)の取り組みを支援するために実施しています。これにより、ユーザー保護がさらに強化され、金融犯罪の防止にも繋がります。
BybitやBinanceがKYCの強化に踏み切った背景には、国際的な規制当局からの圧力があると考えられます。過去数年間、暗号資産業界は監視が強化され、取引所はユーザーの本人確認や資金の出所に関する情報を提供することが求められるようになりました。これは、違法資金の流れやテロ資金調達を防ぐための対策として、国際的な金融機関や規制当局が推進しているものです。
今後取引所などで、個人情報がどれほど求められるかが注目です。
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記事ソース:Bybit公式サイト
画像:rafapress / Shutterstock.com
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