10月25日に始まったビットコインの急騰から10日ほど経ちました。先週は110万円を突破するという展開は難しそうだとコメントしましたが、100万円を挟んでの推移となっています。ただ、個人的には少し予想外の展開です。
というのも、ビットコインは重要な節目を突破すると、すぐにそのトレンド方向に向かって素直に動くという特徴があります。しかしながら、現在のビットコインの値動きにはそういった傾向が見られません。100万円を割り込んだ後は98万円が強力なサポートラインとなっているものの、なかなか上昇もせずに悩ましい状況が続いています。
こうなっている理由として、相場が急上昇したために溜まっていたショートポジションのロスカットが大量に発生し、ここからさらに上昇するためにはポジション調整の必要があるからだと考えられます。
中国×ブロックチェーンという誰もがポジティブだと思う材料が出て急騰したものの、相場参加者の多くが買いに転じているせいで頭打ちとなっているのではないでしょうか。全員が買いとなった相場は長く続きません。
今週は、少しずつ売り目線の投資家が増えてくるのではないでしょうか。
では、チャート分析にいきましょう。
4時間足チャート分析
98万円で反発し、100万円台をキープして推移しています。
意識すべきポイントは、巨大ディセンディングトライアングルの水平線ゾーン(98~103万円)です。
このゾーンでの攻防が続いており、現在はまた水平を上抜けし、短期的に下値を切り上げる動きを見せています。
これは、上昇転換の一つの条件と見ています。
テクニカル指標を見ると、移動平均線はパーフェクトオーダーとなっています。RSIやMACDなどのオシレーターはヒドゥンダイバージェンス(ダイバージェンスの順張り指標)が発生しており、これらも上昇条件の一つと言えるでしょう。
ポジション調整の際に、売りを吸収しているようにも見えます。売り玉が減ってくれば自然と上昇に転じますので、この数日間で上昇に転じる可能性もあるのではないでしょうか。
1時間足チャート分析
1時間足チャートを見ると、99万円付近(赤色)がサポートラインとなっています。ここを下抜けてしまうと、急騰前の水準である90万円付近まで目立った節目が見当たりません。
ローソク足を見ると下値が切り上がっており短期と長期共に方向性が合っていますので、緩やかに上昇していくのではないかと判断できます。
ただ、明確に買いだと言えるような強い動きにはなっておらず、押し目買いのデイトレで短期決戦が有効ではないでしょうか。
テザー建てのポジションについて
以前も紹介しましたビットコインの対テザー建ポジション(ビットフィネックス)ですが、興味深い動きとなっていますので再度確認しておきましょう。
◇ビットフィネックスのビットコイン(テザー建て)ポジション動向
3800枚ほど建てられていた買いポジションは、10月26日の天井で利益確定されました。これが、相場を動かしている大口トレーダーのポジション情報ではないかと話題になっています。
参考:仮想通貨ビットコイン2万ドル越え「たった1匹のクジラが起こした」
相場の天井圏では2000枚ほどの利益確定となったものの、11月に入ってから新たに1000枚ほどのポジションが積まれています。これも上昇転換の材料として捉えています。
これらの材料をまとめると、やはり上昇に転じる可能性が高いのではないでしょうか。
※本記事の意見や予測は、筆者の個人的な見解であり、金融商品の売買を推奨を行うものではありません。
投資にあたっての最終決定はご自身の判断でお願いします。