うねり取りとは、投資対象をひとつの銘柄に絞り、相場が変動するなかで売り買いの建玉操作を行いながら利益を生み出す売買手法です。

価格変動を利用して利益を出す投資手法であるため、銘柄固有の材料がなくても、建玉操作で利益を出すことができます。

一方でトレンドを読む力が必要となるため、相場の値動きに慣れていない人にとっては難しい手法です。

今回は、そんなうねり取りの方法を解説します。

うねり取りの方法

うねり取りのポイントとしては、押さえておくべき5つのポイントがあります。

逆張り

うねり取りの売買は、逆張りが基本です。価格が下げているときに買い、価格が上げているときに売ります。このように取引を行うことによって、価格の天井や底が分からなくても安い値段で購入することができたり、高い値段で売却したりすることができるのです。

両建て

買いと売り両方のポジションを保有しながら、相場のうねりの中で建玉操作を行います。そのため、常に含み損も含み益も抱えている状態になります。

分割売買

1度にポジションを保有することなく、価格変動に応じて3回、4回と分けて売買を行います。分割売買をすることで、平均取得価格を下げることができます。できるだけ平均価格を下げて、相場が上昇したときにより有利なポジションを保有できるように取引を行います。価格が下落すると買いポジションを多くし、価格が上昇すると利益確定など売りポジションの建玉操作を行いながらポジションのバランスを取ることが重要と言えます。

ひとつの銘柄

うねり取りでは、自分が最も得意とする銘柄のみに絞って取引を行います。自分が投資対象に定めた銘柄の特有の”うねり”を読み取らなければいけません。

まずはうねり取りを行う銘柄を決定しましょう。うねり取りで使用する銘柄については安定的な値動きをしており、大きなトラブルが起こらない銘柄を選ぶ必要があります。うねり取りは長期的な取引です。そのため、取引をしている最中にその銘柄の運営元が倒産してしまうと、取引が無駄になります。

また、値動きがそれなりにある銘柄である必要があるため、変動率があり、かつ流動性の高い銘柄を選びましょう。

資金量

うねり取りは、分割売買を行うと同時に両建てを行います。

そのため、最低でも売り買い3分割ずつの建玉を保有できる資金力が必要となります。

ビットコインを0.1BTCずつ保有するのであれば、口座の維持率を考慮すると、およそ100万円程度は用意しておいた方が良いでしょう。
※ビットコインが100万円の場合

ビットコインをうねり取りを行う取引例

では、ビットコインの日足チャートでうねり取りの取引例を見てみましょう。

テクニカル指標は移動平均線(25日、75日)のみで、トレンドラインを引いて相場の流れを判断します。

ポジションは4分割とし、最大4BTCずつ売り買いのポジションを保有できることとします。

直近の高値安値などの節目や、移動平均線で反発した場合などは、建玉を調整していきます。

2020年1月末から取引を行った例を、チャート上に記載してみました。

◇ビットコイン(BTC/JPY)日足チャート

出所:トレーディングビュー

少し見づらいかもしれませんが、相場変動に応じて売り買いのポジションを調整していく様子が分かります。直近の高値や安値を更新したときのみしか、売りか買いのポジションを保有している時はありません。

この取引を行った結果、8月前半まで、およそ6カ月の取引の収益はおよそ270万円となりました。ただ、5月末で収益のピーク(280万円)は天井を打ち、その後は一進一退となり、7月末の急騰で大きな収益を上げることはできませんでした。

もちろん、うねり取りの方法も様々であり、半年間の相場で判断することはナンセンスでしょう。また、これには手数料やレバレッジ手数料などの取引コストの計算を入れていません。

しかし、再現性が高く、収益を挙げることのできる可能性が高い売買手法とされています。

気になった人は、今後の相場でも使えるのかどうか、うねり取りのデモ取引をやってみてはいかがでしょうか?