11月8日に大きく下落したビットコインですが、半日で高値圏へと値を戻しました。高値から15万円を超える下落でしたが、短期間で値を戻すということは買い遅れの投資家が多い証拠でしょう。
投資家のポジション状況を見てみると、TAOATOの未決済建て玉情報では、前週比で155~160万円台の買いが拡大しました。
一方ビットフィネックス(Bitfinex)では、ショートポジションは前週から約33%拡大して8154枚となっています。
買い向かう日本の個人投資家に対して、ビットフィネックスの投資家は売り向かっている格好です。
週末には、バイデン氏が大統領選挙での勝利宣言を行ったことで週明けの株価下落するという声があったものの、週明けの株式市場はリスクオン。いまだ終息が見えない新型コロナウイルスが蔓延しているなかで、金融市場は浮かれているようにも思えます。
ビットコインが150万円以上で推移した期間は、2017年12月から2018年1月前半までとわずかな期間であり、今後この水準でいつまでいられるのかに注目が集まります。
気になるのが、過去1週間の仮想通貨(暗号資産)の売買代金です。
通常、※売買代金の1位はビットコインで、次いでイーサリアムとなっています。
しかし、11月2日から8日において、トロン、リップル、イオス、カルダノが上位を占めています。
※テザー(USDT)を除く
これは、非常に珍しいことで異常値ともいえます。
売買代金が最多のトロンを見てみると、上位の取引所に中国系と言われているZG.com(本拠地はケイマン諸島)があります。トロンと言えば、ジャスティス・サン氏がCEOを務める中華系の仮想通貨としても有名ですから、キャピタルフライトの可能性が高いといえそうです。
ビットコインの急騰の背景には、チャイナマネーがあるのでしょう。
それに加えて、世界中の個人投資家による資金流入もあり、10月にはゴールドのETFよりもグレースケールの提供するビットコイン投資信託への資金流入の方が多かったようです。
2年半ぶりの150万円突破ですから、このまま200万円を目指す展開が自然ではないでしょうか。