1月8日午前0時ごろ、ビットコインが400万円に到達しました。
時価総額は75兆円に達し、109兆円ある仮想通貨(暗号資産)市場の約69%を占めることになります。
7日の売買代金は10兆円まで膨らみ、直近の8兆円程度から大きく増加しました。
200万円を明確に突破して300万円に到達するまでの期間は、12月16日から12月31日までの2週間でした。
しかし、そこからわずか1週間で400万円を付けることになるとは、多くの人にとって想定外でしょう。
この上昇の背景には、アセットマネジメントの参入やテスラなどの上場企業が会社資産の一部をビットコインに置き換えるという思惑があるようですが、マイアミ市が準備金の1%をビットコインに割り当て検討をしているなど、インフレヘッジとしての購入は自治体にまで広がりを見せています。
個人投資家の勢いも止まりません。
2020年11月に仮想通貨の売買サービスを始めた決済アプリのペイパルでは、サービス開始後の2カ月で売買代金は5倍に増加。7日の売買代金は1億ドルを突破したようです。仮想通貨売買の専門アプリではないプラットフォームからこれだけ売買されることは、凄まじいといえます。
なお、国内のビットコイン(現物)の売買代金トップはビットフライヤーで、7日は750億円程度。
レバレッジ取引の売買代金は、7000億円程度にまで膨らんでいます。
出所:coinhills
また、米国ではようやくジョー・バイデン氏の次期大統領が決定し、上下院を制するトリプルブルーを実現したことで、ねじれ議会が解消。先行き不透明感が無くなったことから株価が上昇していることも、仮想通貨にとってプラスといえそうです。
目先天井の可能性
非常に強い動きとなっているビットコインですが、筆者はいったん天井を付けると予想します。
TAOATOのビットコインのレバレッジ取引状況が分かるトレードブロッターをご覧下さい。
出所:trade-blotter
これだけ上昇しているにもかかわらず、売り方は皆無です。海外取引所のレバレッジ取引やオプションを見ても、売り方が全滅している様子が分かります。ショートカバーを巻き込みながら、上がるところまで上がったようです。
これは短期的な天井のシグナルではないでしょうか。
これまでの調整率を考えると、天井から10%程度下落した360万円〜370万円ぐらいまでは調整する可能性が考えられます。
この1週間はグレイスケールを通じたビットコインの購入もなく、この高値圏で買い進めてくるよりも利益確定が優先となるのではないでしょうか。