仮想通貨(暗号資産)相場は上昇トレンドが続いています。
XRPは60円を回復、テゾスも450円に浮上し昨年高値に迫っています。仮想通貨市場の時価総額は150兆円にまで増加しました。ビットコインは史上最高値を更新。一時512万円まで値を伸ばしました。
この背景には、2月11日午後10時ごろにバンクオブニューヨークメロン銀行がビットコインのカストディサービス(保管・管理サービス)に参入すると、WSJが報じたことが影響しているようです。少し調整されていたビットコインでしたが、これを好感したのか2時間程度で20万円ほどの上昇を演じました、
これまで銀行がカストディに参入する報道はあったものの、シンガポールのDBS銀行やスペインのBBVA銀行などといった米国意外の銀行でした。また12月9日にスタンダードチャータード銀行が、カストディに関して資産運用会社ノーザン・トラストとの提携を発表したものの、サービス開始は数年後となっています。
バンクオブニューヨークメロンは運用資産2兆ドル以上を誇る大手銀行であり、投資家にとってポジティブなニュースだったといえます。
さて、仮想通貨のカストディアンといえば、コインベースが最大手となっています。2019年8月に、地下深くにコールドウォレットを保管していることでも有名なXapoを買収。当時の預かり資産額は7億ドルだったため、その後の盛り上がりや現在のビットコイン価格を加味すると、35億ドル以上になっている可能性があります。
また、世界最大級の投資信託会社フィデリティ・インベストメンツのアビー・ジョンソンCEOは、バロンズ誌のインタビューで「ビットコインのカストディ事業は信じられないほど成功しており、相当数の顧客を集めている」と発言しています。
先日開催された、マイクロストラテジー社が主催するビットコインカンファレンスには1400社ものエントリーがあったそうです。この動きを見て、銀行が仮想通貨のカストディを提供しても収益になると見込んだのではないでしょうか。
そして、同日にマスターカードも仮想通貨決済へ本格参入し、年内にもサービスを開始すると発表しました。
ペイパルが仮想通貨の取引サービスを開始してから、仮想通貨のインフラが広がりを見せる動きが続いています。11月に53億円規模のビットコインを購入したスクエア社が提供するビットコインの売買アプリのキャッシュアップは、過去1年で月間アクティブユーザー数が2400万人から3000万人を超えるまでに増加。第4四半期までに3600万から3800万人に達する可能性があると予想されています。
ビットコインが2017年の高値を超え上昇を続ける限り、新規の投資家は増え続け、インフラもさらに拡大していくのではないでしょうか。