コインベースの上場の日に700万円を突破したビットコインは、4月18日に580万円まで急落するなど、ダイナミックな値動きとなっています。急落の際に、レバレッジポジションが1兆円規模の清算がされたようで、当日の仮想通貨市場の売買代金は34兆円を記録しました。

また下落時には、米金融機関による仮想通貨(暗号資産)のマネーロンダリング疑惑という出所不明のニュースが流れ急落を後押ししたようです。

とはいえ、急落したといっても高値から15%程度の下落にとどまっており、調整の範囲内ともいえます。ここから反発に転じるのでしょうか。

相場の先行きは、草コインと呼ばれる時価総額が小さなアルトコインの動向でも見通すことができそうです。

先週、ドージコインがイーロン・マスク氏のツイートを見てロビンフッダー購入したようで急騰。時価総額が5兆円を超え、チェーンリンクやポルカドットを抜き去りました。

もともと、ドージコインは犬(わんこ=ドージ)を模した仮想通貨で冗談で作成されました。それが今や5兆円もの価値がついたとあって、2017年~2018年に作成されたような動物系仮想通貨も急騰していました。

出所:CMC

しかし、それらの草コインは、もともと数百万円程度からそもそも価値が付いているかどうかすら分からない仮想通貨がほとんどでした。それらが買われるということは、相場がピークに達した証拠です。お金が余っていると、価値のないモノ、良く分からないモノでも買われるという動きは、他の金融市場でも見られます。過去の仮想通貨でも、2017年末から2018年前半のブーム時や2020年秋のDeFi(分散型金融)ブーム時に見られました。

4月19日には、動物系トークンの急騰の最中にビットコインなどの主要仮想通貨が急落。その後に草コインも天井を打つことになり、2020年秋に起こったDiFeバブルと同じく短命で終わりました。

今日時点で、ドージコインの時価総額は4兆5000億円とまだまだ異常値といえます。

ビットコインのハッシュレートも低迷しており、中国人民銀行副総裁がビットコインを資産と認めたというニュースにも反応が鈍くなっています。

●ビットコインのハッシュレートの推移

出所:coinwarz

これらを考えると、目先のビットコインはポジション調整の動きが続くのではないでしょうか。