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なぜ下がった?ビットコイン特有の需給、ハッシュレートにヒント

筆者: 鳳ナオミ

<解説及び着目点>

12月第2週の暗号資産売買マーケットは、新型コロナ変異株(オミクロン)の動向に一喜一憂した伝統的なマーケット(株式、債券、商品等)の上下動とは裏腹に、下げ基調を強める展開となりました。時価総額トップのビットコイン(ティッカー:BTC)は、一時42,000㌦台に急落、日足ベースで長い下ヒゲを手繰る格好となっていますが、「買い方」の損失回避のロスカットが急増したこともあり、その後の反発力は乏しい展開となっています。

なぜ、暗号資産マーケットは下がったのでしょうか?新型コロナ(オミクロン株)への警戒感と指摘する向きや、株式市場調整に伴う影響、米金利政策(インフレ見通し)の不透明感、テクニカル的な短期調整等、様々な見方がされていますが、どれもしっくりきません。
対象原資産のある株式や債券などと異なり、現時点で裏付けの乏しい暗号資産に同じロジックを当てはめるのも無理があります。


あるとすれば、どんな売買アセットでも存在する「買い方」、「売り方」の需給状況でしょう。
通常のアセットであればその二つですが、暗号資産の場合、ホルダー(暗号資産保有者)の中でも、固定化ホルダー(株式でいう大株主)もあれば、個人投資家といった流動性の高いホルダーも存在します。
固定化ホルダーには暗号資産開発者、技術者が多いと想定されますが、マイナー(ビットコインを生成する為に、複雑な演算を行う業者)の存在もあります(両者が兼ねるケースもある)。

つまり、株式と異なり、何のしがらみもない大口ホルダーの動向や、マイニング状況(マイニングコスト)も需給には作用することになります。現在は暗号資産特有の需給状況に左右されている相場と想定しており、マイニングに関わるハッシュレートの動向に注目しています。

JDR.株式会社で算出しているJDR.Index(ジェーディーアールインデックス)は暗号資産マーケット全体を観察する指標として便利で、同指標の12月第2週のパフォーマンスは-11.7%の下落、ビットコイン単独では-13.7%の下落となりました。
12月第1週末の急落が尾を引いており、JDR.が個別で格付け(レーティング)している暗号資産のシータ(同:THETA/下落率-29%)や、ライトコイン(同:LTC/同-23%)などは大きく下落しました。上昇はポリゴン(同:MATIC/上昇率+7%)などわずか2銘柄に留まりました。

分析の詳細及び12月3週の注目ポイントはこちら(マイニングが需給に作用?)からご覧いただけます。

暗号資産マーケットに関連する主要な出来事及び相場回顧、翌週の注目点をピックアップします。
(対象期間:前週金曜午後~金曜日午前)

<主な出来事、要人発言、事業会社発表など>

12月4日(土)~12月6日(月)

👉暗号資産取引所ビットマートでハッキング、被害額は2億ドル以上

👉債券ファンドが危険信号を発信、米国債ETFに過去最大の資金流入

👉米ウィズダムツリー、投資顧問向けの暗号資産指数ファンドを提供

👉暗号資産取引所大手FTX、米議会の公聴会を前に暗号資産規制案を発表

👉韓国議会、暗号資産課税の開始を23年まで延期で合意

👉ビットコイン暴落、エルサルバドル政府は「押し目買い」

👉ノルウェー、ブロック取引所、北欧で初のユーロネクスト上場へ

👉インド投資ファンド、ブロックチェーン投資信託の申請書提出

12月7日(火)

👉米CME、個人投資家向けのマイクロイーサリアム先物取引をローンチ

👉金融庁、円連動の暗号資産の発行は銀行・資金移動業のみ

👉国際決済銀行(BIS)、「DeFiの完全な分散化は幻想」

👉日本メタバース協会設立、市場づくりに着手

👉松屋銀座が暗号資産決済受け入れ JPYCで6日から

👉英FTSEが暗号資産インデックス商品を計画

👉SEC委員長、ICOを行った全てのコインが証券に該当

12月8日(水)

👉ブラジル投資銀行BTGパクチュアル、ETH中心の投資ファンド立ち上げ

👉ビットコインクジラ、155億円相当のBTCを買い増し、ヘッジファンドのスリーアロウズは9万ETH以上を購入

👉SBI、シンガポール最大手取引所に出資

👉米国人投資家の4分の1以上がビットコイン保有

👉暗号通貨を所有するオーストラリア人女性、2021年に倍増

👉取引所最大手バイナンス、機関投資家向けのカストディサービスをローンチ

12月9日(木)

👉フランスとスイスの中央銀行がCBDC(中央銀行デジタル通貨)の試験成功を発表

👉米CIA長官、「暗号資産関連プロジェクト」の存在に言及

👉豪州、暗号資産の規制整備に本腰

👉米ビザ、暗号資産コンサルティングサービス部門を立ち上げ

👉2021年のNFT取引、80%が1万ドル以下のリテール取引(チェイナリシス調べ)

12月10日(金)

👉暗号資産、22年に大幅調整も投資意欲(機関投資家調査)

👉暗号資産企業CEOら、規制明確化を要求、ステーブルコインが焦点(米公聴会)

👉マイクロストラテジーがビットコインを追加購入(現在122,478BTC保有)

👉BTCハッシュレート、中国の規制前の水準を回復

👉米マイクロソフト、NFT関連企業に出資


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※本資料は、暗号資産の参考となる情報提供のみを目的としたものです。投資に関してはご自身の判断でなさいますようにお願い申し上げます。本資料は、筆者が各種メディア報道、事業会社アナウンス、要人発言などより抜粋し、作成しておりますが、その情報の正確性、完全性を保証するものではありません。
また、本資料に記載された意見や見通し等は、今後、予告なしに変更されることがあります。

鳳ナオミ

鳳ナオミ

大手証券アナリストとして10年以上経験後、リスクモデルを駆使する絶対収益追求型運用(プロップ)に従事、ボトムアップとトップダウンアプローチを得意とし年平均+15%以上のリターンを実現。その後オルタナティブ投資、ファンド組成、企業再生に取り組むなど多岐に渡る金融経験を持ち、現在はクリプトの世界に。日本初のデジタルマネー格付け及びインデックスを提供する「JDRpro.」の運用責任者も務める。

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