2022年は、仮想通貨(暗号資産)市場にとって非常に厳しい1年となりました。ビットコインの高値からの下落幅は約380万円となり、2018年以来となる下落トレンドが長い1年でした。
そんな2022年に起こった出来事を、振り返っておきましょう。
2022年の暗号資産市場の出来事タイムライン
2月3日 Wormhole Bridgeでハッキング被害 約3億2200万ドル(約370億円) 規模
3月30日 Ronin Bridgeでハッキング被害 約6億2500万ドル(約750億円規模)規模 DeFi史上最悪の被害
5月9日 USTとLUNAが大暴落 3兆円規模の時価総額がわずか数日でほぼゼロに
5月27日 一大ブームとなっていたSTEPNが中国で禁止に 関連トークンは急落へ
8月3日 BTCを大量保有する企業マイクロストラテジー社のマイケルセーラーCEOが辞任
9月15日 イーサリアムのThe Mergeが完了し、承認アルゴリズムがPoWからPoSに移行
10月28日 イーロンマスク氏がツイッター社を買収完了 後に:ドージコインが急騰
11月6日 バイナンスCEOのCZ氏がFTTの売却を発表
11月8日 FTTの急落に対してバイナンスによるFTXの買収に向けた基本合意を発表
11月10日 バイナンスがFTXの買収を断念
11月11日 FTXが破綻(Capter11)を申請
11月29日 BlockFiが破綻を申請
まとめ
今年は、世界的に株式市場が下落するなか、STEPNやアクシーなどのブロックチェーンゲームが盛り上がり、イーサリアムの大型アップデートが完了するなど、相場を賑わす材料がありました。また、日本ではホワイトリスト規制が緩和され、新規取り扱いアルトコインが増加したました。
しかし、それ以上に悪材料が目立った1年でした。
DeFiの資産流出事件が後を絶たず、人気ゲームアクシーインフィニティ―関連では、約750億円規模もの被害が発生しました。
そして、アルゴリズムでステーブルコインの設計をしていたUST(TerraUSD)は、仮想通貨相場の下落により、価格維持が困難となり急落。
時価総額が数兆円もあり、レンディングの規模も大きかったために、相場の急落につながりました。
この事件の後に、世界1位と2位の取引所を運営するバイナンスとFTXグループが多くの企業を救済し、相場は一時的に落ち着きを取り戻しました。
しかし、そのFTXの財務が不安視される記事が11月に出されると、取引所トークンであるFTTが急落。バイナンスが売却を発表したことで、下落に拍車が掛かりFTXの破綻につながりました。
FTX自体は大きな問題はなかったものの、親会社の資産の大半が子会社FTXのトークンであるFTTであったことが、この悲劇を巻き起こすことになったと言われています。また、世界的大企業が出資を行っている中、誰もその危険性に気が付いていなかったという大きな問題もありました。
さて、来たる2023年はビットコイン半減期の前年です。
※2024年4月ごろに4回目の半減期を予定
過去の値動きを見ると、ビットコインは半減期を迎える前年から大きく上昇する傾向にあることが分かっています。
厳しい時代だった2022年を通過し、2023年は明るい1年であることを期待したいものですね。