博報堂が発足した『HAKUHODO Blockchain Initiative(博報堂ブロックチェーンイニシアティブ)』は生活者がデジタル広告をトレーディングカードのように集めることで企業から特典を受けられる新サービス『CollectableAD(コレクタブル・アド)』をユナイテッドとShanghai Qi Yin Information Technologyで共同開発したと発表した。
生活者が主体的に楽しむプロモーション
コレクタブル・アドはブロックチェーンの持つ情報の信頼性という特徴に着目し、生活者がより主体的に広告を楽しむことで、企業と生活者のエンゲージメントを高めるプロモーション手法だ。
デジタル広告をデジタルアセット化(トークン化)することで、生活者は広告をトレーディングカードとして保有することができる。
トレーディングカードはブロックチェーンで管理され、情報の安全性が担保されている。そのため、ユーザー同士でトレーディングカードを交換して交流することもできる。
ユーザー同士が広告を通じてコミュニケーションを行うことで、共通の価値観を持った者同士の「コミュニティ」を形成することが狙いだ。
CollectableAD(コレクタブル・アド)のエコシステム
ユーザーは日常生活で目にする広告を『クリエイティブ』と呼ばれるトレーディングカードとして収集することができる。
WEBサイト内のディスプレイ型広告のうち、コレクタブル・アドに対応しているものはランディングページに遷移することでクリエイティブを獲得できる。クリエイティブは他のユーザーともトレードすることができる。
決められた一色のクリエイティブを揃えれば、企業から商品やサービスなどの特典を受けることができるエコシステムとなっている。
HAKUHODO Blockchain Initiative(博報堂ブロックチェーンイニシアティブ)とは
博報堂は2018年9月にHAKUHODO Blockchain Initiative(博報堂ブロックチェーンイニシアティブ)を発足させた。同プロジェクトはマーケティング領域でのブロックチェーンソリューションの開発を担う。
今後は社外パートナーとして、ブロックチェーンの技術企業やシステム・サービス開発企業、トークン設計コンサルティング企業などと連携して、生活者が主役となる「生活者主導社会」の実現に向け、企業と生活者の間に双方向の新たな関係を築く支援を行う。
世界のブロックチェーン×広告の潮流
ブロックチェーンを活用したプロモーション手法は世界でも広がりを見せている。特に注目されている分野は「アド・フラウド」対策だ。
アド・フラウドとは広告詐欺のことで、広告代理店やアドテク企業が広告キャンペーンでbotなどを利用して不正にクリックやimpを水増して、虚偽のレポートを広告主に報告する問題だ。
広告キャンペーンの運用はそれほど複雑でブラックボックス化しやすいため、安全性の高いブロックチェーンでキャンペーンを運用する。
キャンペーンはブロックチェーンのネットワーク参加者によって監視され、監視の報酬としてトークンを受け取ることができるサービスもある。
博報堂の開発するコレクタブル・アドはその潮流からは外れた意外性のあるサービスだが、生活者に新たな広告の価値を提供できるか、注目が集まる。
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