仮想通貨を支える技術として欠かせない技術の一つに「ブロックチェーン」があります。
「仮想通貨に投資しているものの、ブロックチェーンについてはよく分かっていない」という方は多いかと思います。
そこでこの記事では、ブロックチェーンについて分かりやすく簡単に解説します。
ブロックチェーンとは?
ブロックチェーンとは、「分散型の台帳(お金のやりとりを記録するもの)を実現する技術」や「分散型のネットワーク」を意味します。
さらに分かりやすく言うと、取引に携わる人同士でデータ(台帳)を分散的に管理し合う技術です。
当初ブロックチェーンは仮想通貨の基盤となる技術として、金銭のやりとりを個人間で管理する目的で開発されました。
しかし近年は、技術の発展によりお金以外のデータを分散管理できるようになったことで、ブロックチェーンは多方面の分野で活用されています。
ブロックチェーンの仕組み
ブロックチェーンを介した取引は、下記の仕組みにより成り立ちます。
①「ブロック」を用いたデータの記録
ブロックチェーン技術を用いた取引では、取引データ(台帳)を「ブロック」として扱います。
たとえば仮想通貨の取引の場合は、「1月16日にAさんがBさんに10XRP(Ripple)を送金した」という情報をブロックとして記録します。
こうした一つ一つのブロック(取引情報)が蓄積されたものを、「ブロックチェーン」とよびます。
②ハッシュ関数や公開鍵方式による取引
ブロックチェーンによる取引では、「ハッシュ関数」や「公開鍵方式」などの技術を用います。ハッシュ関数とは、あるデータから不規則な文字列を生成する手法を意味します。
「データが少しでも異なると全く異なる文字列が生成される」特徴を活かして、データの改ざんを検知する仕組みとなっています。
また暗号化には「公開鍵方式」という技術が用いられています。
分かりやすくいうと公開鍵方式では、データを受け取る側は自身しか知らない鍵(暗号を解読するパスワード的なもの)を用いるため、安全性の高い取引が可能です。
ブロックチェーンを活用するメリット・デメリット
ブロックチェーンを活用するメリット
ブロックチェーンを活用するメリットは、主に以下の2つです。
データの安全性や信頼性が高い
ハッシュ関数や公開鍵方式によりデータの改ざんが困難になるため、取引を安全に行うことができます。
また個人間でデータを保管するので、一部で「データの改ざん」や「システムダウン」が発生しても、全体に悪影響が及ばずに済みます。つまり間に管理体を設ける場合と比べて、データの信頼性が高まります。
低コストで取引を実施できる
ブロックチェーン活用の大きなメリットは、低コストで取引を行える点です。個人同士でデータのやりとりを行うため、データを管理する大規模なサーバーなどが不要になり、管理コストを大幅に削減できます。
またお金のやりとりを行う場合は、金融機関などを介さないため、その分手数料がかからずに済みます。
ブロックチェーンを活用するデメリット
一方でブロックチェーンの活用には、以下2つのデメリットがあります。
処理速度が遅い
ブロックチェーンによる取引では、取引のたびにデータの記録をはじめとした膨大な作業が発生するため、処理速度がどうしても遅いです。
とはいえ近年は技術の進歩により、ブロックチェーンによる処理速度は改善されつつあります。
法整備が追いついていない
ブロックチェーン自体はここ数年で急速に進歩した技術ですので、各国で法整備が追いついていません。
そのため、ブロックチェーンを用いたサービスを開発した際に、法律上問題ないかどうかが曖昧となります。
ブロックチェーンの進歩に法整備が追従し続けることは、今後各国が取り組むべき課題です。
ブロックチェーンの活用事例
最後に、ブロックチェーンの活用事例を3つご紹介します。仮想通貨ばかりが注目されがちですが、仮想通貨以外にも様々な場面で活用されています。
仮想通貨(暗号通貨)
近年話題となっている仮想通貨(暗号通貨)は、ブロックチェーンの技術によって成り立っています。
ブロックチェーン技術の分散型台帳という特徴を活かし、仮想通貨では金融機関を介さずに資金のやりとりを行えます。
資金のやりとりに加えて契約内容を管理できる機能を持つ「ETH(Ethereum)」を筆頭に、近年は多様な機能を持つ仮想通貨も数多く生まれています。
ゲーム
ブロックチェーン技術は、ゲームの開発にも活用されています。
ブロックチェーン技術を用いたゲームには、仮想通貨を利用する点や獲得したアイテムを売買できる点など、通常のゲームには無い特徴があります。
つまり、ゲーム内のアイテムを売却することで、お金を稼ぐこともできてしまいます。
農業
インターネット上でしか活用できないイメージを持たれがちですが、実は私たちの身近な生活にもブロックチェーンは活用されています。
たとえば農業分野では、食品の流通経路を記録する際にブロックチェーンを活用する事例が増えています。
ブロックチェーンを活用すれば、生産者から消費者までの流通経路を事細かく保存できます。
ブロックチェーン技術が農業分野へ浸透することで、消費者が信頼できる生産者から直接農産物を購入できるようになるかもしれません。
まとめ
今回は、ブロックチェーンについて仕組みや活用事例を分かりやすくご紹介しました。
今回ご紹介したとおり、ブロックチェーンは私たちの生活にとって、非常に役立つ技術です。
依然として課題はあるものの、今後ブロックチェーンの重要性はますます高まるでしょう。
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