2017年に2,378,320円の高値を付け、暴落し続けるビットコイン。2019年はどのような値動きになるのでしょうか?今回は投資歴12年のテクニカルトレーダーがビットコインの2019年の値動きを詳細に分析・解説していきたいと思います。
ビットコインが2017年12月に天井を付けた理由
最初にビットコインはなぜ暴落することになってしまったのかを解説していきたいと思います。
ビットコインのファンダメンタル分析
ビットコイン先物のCME上場
ビットコインは2017年10月から急に動意づきました。10月から12月という短期間でおよそ50万円から240万円と約5倍にも価格が高騰しています。この値動きの背景には「ビットコイン先物がCMEに上場する」という思惑が存在していました。
このためCMEの上場=材料の出尽くし感へとつながり天井を形成したと考えられます。
マウントゴックス社のビットコイン大量売却
マウントゴックス社の管財人である小林信明氏が2018年3月に2017年9月以降からビットコインとビットキャッシュを合わせておよそ430億円分売却したことを発表しています。こうした大口の売りがビットコイン暴落の一要因になったことは否めません。
ビットコインのテクニカル分析
参考:ビットコイン月足チャート
2018年はいったん646,271円を付けた後、持合い(レンジ)相場に移行していました。しかし、11月にNYダウの暴落のあおりを受け、レンジを下抜けて現在底なし沼化しています。テクニカル的には底打ちサインが点灯しないとビットコインを購入することができない状況であるといえます。
2019年のビットコインの相場展望
2018年は暴落に次ぐ暴落の嵐であったビットコイン相場ですが、2019年はどのような価格推移になっていくのでしょうか?
ファンダメンタルズ分析
ビットコインが暴落した要因から、現在のビットコインのファンダメンタル分析を行っていきたいと思います。
CMEの上場=材料の出尽くし感
CMEの上場による材料の出尽くし感は1年以上前のネタですので、相場的には織り込まれていると考えられます。
マウントゴックス社のビットコイン大量売却
- 参考:マウントゴックス社HP
https://www.mtgox.com/img/pdf/20180622_announcement_jp.pdf
2018年6月にマウントゴックス社は破産手続きではなく、民事再生法へと手続きを変更すると発表しました。このため、マウントゴックス事件の被害者はビットコインを現物で受け取ることが可能になるため、市場での売り圧力は「消滅」したといえます。
このようにビットコインの暴落要因はファンダメンタル的には解消済みであるといえます。
テクニカル分析
ファンダメンタル的には回復傾向にあるビットコインですが、テクニカル分析からはどのような価格推移をすると考えられるのでしょうか。
ダウの動静に注目
参考:ダウ月足チャート
ビットコイン価格が底抜けした要因は上記のようにダウの暴落に連動したことから起こった現象であると推測されます。そのため、ビットコイン相場の価格予想をするためにはダウ相場の分析が必要不可欠です。
現在ダウ相場は26,951ドル→21,712ドルと暴落した「リバウンド」相場に移行しています。これはあくまで「リバウンド」ですので、このまま、再度すんなりと上昇していく確率はかなり低いと考えられます。
ダウ相場がリバウンド相場と考える根拠
・月足でWトップが出現
ダウチャートを見ると月足でWトップが出現しています。ですからダウが当面の天井を付けた可能性も否定できません。
・MACDが売り転換
2016年7月に買い転換した月足MACDが高い位置で2年ぶりに売り転換しています。前回の売り転換からの株価推移は1年半かけて暴落→W底の形成→持ち合い→上値ブレイクと推移しているため、今回も何らかの買いサインが出ないと買いに入りにくい状況になっているといえます。
ビットコインへの当てはめ
参考:ビットコイン月足チャート
上記はビットコインの月足チャートです。2018年11月に大陰線をつけて暴落していることから、ビットコインの底抜けはダウに連動したものであると考えられます。しかし、現在リバウンドで上昇しているダウと比較するとビットコイン相場にはリバウンドが全くない状況であることが分かります。
ビットコインにリバウンドが起こらない要因は以下のことが考えられます。
ビットコインにリバウンドが起こらない要因
・底打ち感がない
ビットコイン相場を見た場合出来高などから「底打ち感」が感じられないことが分かります。
・底なし沼化したため、買い手が不在
10か月と長期にわたる「持合い」からの底抜けのため、底が分かりにくい状況です。このため投資家が仮想通貨を購入することをためらっていることが分かります。
・354,350円という半端な底値
11月からの暴落でビットコインの暫定底値は354,350円という半端な価格帯で止まっています。天井から1/10の従来の持合いポイントである25万円前後まで下落する可能性も否定できないため、手が出しにくい状況になっていると考えられます。
ビットコインの2019年の展望
結論から言うと、2019年は「手出し無用」で様子見が一番です。こういった底なし沼に相場に陥った場合、逆張り投資は厳禁です。底打ちサインが点灯してからでもビットコインへの投資は遅くありません。
また連動するダウ相場も不透明感が高いため、2019年度のビットコイン相場は再度底抜けからのレンジ相場になる可能性が高いと考えられます。
ビットコイン相場への具体的対応策
・暫定底354,350円に注目
暫定底値である354,350円に注目しましょう。W底や逆三尊といった底打ちサインが点灯してからでもビットコインの購入は遅くありません。
また354,350円割れ=底なし沼に移行した場合、逆張りは控えましょう。底なし沼にはまった場合は「買いサイン」の点灯後の投資が相場の基本です。
・レンジ相場形成まで様子見
ビットコイン相場はリバウンドも弱いため、再度底抜けする可能性が高いといえます。こういった月足単位での下落相場は底打ち→レンジ相場→上昇開始と時間がかかるのが特徴です。ですからレンジ相場形成までは「様子見」が一番といえます。
まとめ
今回はビットコイン相場から見る2019年の仮想通貨相場の展望を考察してきました。仮想通貨の指数的存在であるビットコイン相場は現在も「底打ち」感がなく不安定な状況なことはお分かりいただけたと思います。よって他の仮想通貨の価格推移も2019年は弱含みに推移する可能性が高いといえるでしょう。
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