チョコレート製造大手ハーシーズは、アメリカのブロックチェーン広告研究開発コンソーシアムの『AdLedger(アドレッジャー)』に参加したことがわかった。
また、同社は広告だけでなくチョコレートの原料となるカカオ豆からの製造・物流・販売といったサプライチェーンのトラッキングにもブロックチェーン技術を採用することを検討している。
広告業界の透明性の実現目指すアドレッジャー
アドレッジャーはデジタル広告の分散化を調査、研究する非営利団体で、IBMやTenga、MadHiveが2018年に設立したコンソーシアムだ。
インターネットの普及によって広まったデジタル広告だが、キャンペーンの透明性が低く広告効果がブラックボックス化しやすい課題がある。
コンソーシアムを形成し、ネットワーク内の企業や団体が互いに広告キャンペーンのプロセスや効果を監視しあうことで、不正のない健全なマーケティングエコシステムを構成する。
すでに事例が出ているブロックチェーン広告
2018年にはビールメーカー大手のバドワイザーがブロックチェーンを導入した広告キャンペーンを実施している。
このキャンペーンには、デジタルマーケティング企業のKiipが提供するブロックチェーン製品の『Single Ledger』が採用され、広告詐欺が排除されたクリーンなデータ管理が実現した。
また、日本でもトヨタがマーケティング分析サービスを提供している『Lucidity』と提携して、無駄のないクリーンな広告配信の取り組みを発表している。
チョコレートのサプライチェーンに大規模な変革
ハーシーズのカカオを原料とした商品のサプライチェーンにもブロックチェーンの導入が検討されている。
具体的な内容は明かされなかったものの、ADWEEKの取材でハーシーズのテクノロジー責任者addressable media氏は「従来のプロセスからの根源的な転換につながる」と語っており、注力度がうかがえる。
大手企業の大規模なシステム変革だけに、どの企業のブロックチェーンソリューションを導入するのかにも注目が集まる。
この分野でリードしているIBMはサプライチェーンをブロックチェーン化するソリューション『IBM Food Trust』をすでに商業化させている。
ハーシーズがアドレッジャーに加入したことで、IBMのソリューション導入が加速する可能性もある。
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