WEBメディア・マーケティング事業を展開するベンチャー企業『Harch(ハーチ)』は、従業員同士がトークンを贈りあうピアボーナス制度『GIFT(ギフト)』の試験運用を開始したと公式ブログで発表した。GIFTのシステム実装にはNEMのブロックチェーンが採用される。
『GOOD』と『GIFT』2種類のトークン
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出典:https://harch.jp/blog/peerbonus-gift.html
GIFTのシステムでは、『GOOD』と『GIFT』2種類のトークンがハーチから発行され、社内で流通する。
まず、毎月従業員に1000GOODが配布される。従業員は任意の従業員に100GOOD単位でトークンを贈りあうことができる。
送られたGOODと同量のGIFTが会社のウォレットに蓄積されていく。つまりGOODの流通量が増えれば増えるほど、蓄積されるGIFTも増える。
そして、従業員は毎月の給料日に「自分がもらったGOOD量」と「蓄積されたGIFTを等分した量」を給料に上乗せして受け取ることができる。
ギブするだけ大きくなる経済
この制度によって、従業員にふたつの良い影響が及ぶことが期待される。
ひとつは、GOODを受け取るために従業員同士が互いのためになる行動を取るようになること。従業員同士がボーナスを贈りあうピアボーナス制度は、360度評価と同様の効果が期待できる。
もうひとつは、GOODを送るだけ蓄積されるGIFTが増えていくことで、従業員同士が「ギブする」文化が根付く可能性があることだ。
現在、GIFTのシステムに参加している従業員は20名で、従業員あたりが保有するGOODは1000円相当となる(1GOOD=1GIFT)。したがって、全GOODの総額は20000円相当となる。
さらに、全てのGOODが流通すれば同量のGIFT(20000円相当)が蓄積される。つまり、毎月40000円相当が流通するエコシステムになっている。
「MVPのインセンティブ総取り」を課題視
GIFTを導入するにあたって課題となっていたのは、同社のMVP制度だ。
これまでハーチは、事業に対して大きな成果や貢献をした従業員を表彰するために、毎月従業員が投票して選出する“MVP制度”を続けてきた。
しかし、MVPに選出される従業員以外にも票が入っているにも関わらず、MVPがインセンティブを総取りしてしまう制度を改善する必要があると課題視していた。
そして、この課題の改善案としてGIFTの構想が立ち上がり、試験運用にまでこぎつけた。
GIFTエコシステムをNEMモザイクで実装
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出典:https://harch.jp/blog/peerbonus-gift.html
GIFTのエコシステムはNEMのモザイクを利用して実装されている。
ハーチの全従業員はNEMのブラウザウォレットをインストールしており、トークンを贈りあう。
モザイクトークンの特徴であるメッセージ機能も利用できるため、GOODを送った従業員に対して感謝の言葉も添えることができる。
ハーチではGIFTで得たデータを元にして人事制度の改善や業務の改善に役立てる他、経営陣と従業員のギャップを埋めるための取り組みにも応用するとしている。
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