金融サービスの課題解決や環境社会に配慮した投資指標の活躍を推進するために創設された「東京都金融相」の2019年度の受賞企業が発表されました。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券など3社が選定されました。
東京金融賞とは?
東京都金融賞とは、ESG(環境、社会、企業統治)の投資の推進や都民のニーズに応えるサービスを提供した企業を表彰する制度です。
2017年の「国際金融都市・東京」構想に基づいて2018年に開始されました。
ESG投資部門
「東京金融賞」はESG投資部門と金融イノベーション部門に分かれています。
ESG投資とは、地球温暖化や女性の社会進出、社外取締役の積極活用など環境や社会、企業の課題解決に向けて取り組んでいるかどうかを指標とする投資を指します。
今回表彰される3社は三菱UFJモルガン・スタンレー証券、新生企業投資、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスです。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、環境問題を解決するために発行する債権「グリーンボンド」の市場で国内シェア25%を占めているとのことです。
新生投資は、金銭的利益だけでなく社会的リターンを指針とした日本初のファンドを立ち上げた功績が認められました。
ダウ・ジョーンズ・インデックスは温室効果ガス削減を目標とした指数の開発し、年金運用を行う独立行政法人に採用されたことが功績として認められました。
金融イノベーション部門
金融イノベーション部門で1位を獲得したのは保健シェアリングのFrichのスタートアップです。
同社は、市場規模が小さく、これまで保険が提供されなかった領域にSNSを通じて保険に加入できるプラットフォームを開発した功績が認められました。
ペット保険においてSNSグループを活用して犬種を限定したペット保険サービスを提供したとのことです。
2位に選ばれたのは、種類が多すぎて使いづらい電子マネーの解決策を提供したイスラエルのFly Money Technologiesです。
3位は、中立的で個人に合わせた金融商品のアドバイスを提供するソリューションを評価された、個人向けの資産運用アドバイスを手がける400Fが選ばれました。
この他にも、ロボアドバイザーのフィンプラネットや、金融決済領域を中心とするインフキュリオン・グループもノミネートされました。
選定された企業はいずれも環境への配慮や、金融分野での社会的貢献をビジネス目標の一つとして捉えた上で、SNSやフィンテック、キャッシュレス化を推進する決済プラットフォームなどの領域における最先端技術を駆使し、消費者のニーズに合致した的確なサービスの提供を実現した点が評価されています。
ブロックチェーンや仮装通貨関連の企業が、ノミネート企業に続々と名を連ねる日も、近いかもしれません。
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