◇仮想通貨市場を占ううえでの重要イベント(2019年)
- 6月28日~29日:G20サミットin大阪開催
- 7月22日:バックトの先物取引のユーザーテスト開始
- 8月6日:ライトコインの半減期
- 11月7~8日:Swell2019
G20サミットin大阪開催
日程:6月28日~29日
G20は、新興国や先進国の20カ国・地域の首脳が参加する会議で、世界経済について話し合いが行われます。そして、大阪で開催されるG20では、 FATF(金融活動作業部会)の提言である世界的な仮想通貨の規制をどうやって受け入れていくのかについて話し合われます。
仮想通貨の規制を行う理由はマネーロンダリングを防ぐことが主な目的であり、世界的な規制の枠組みが今回のG20をきっかけとして成立する可能性があります。
バックトの先物取引のユーザーテスト開始
日程:7月22日
バックト(Bakkt)は、ニューヨーク証券取引所を運営するインターコンチネンタル取引所が提供する仮想通貨プラットフォームです。5月14日に、先物取引のユーザーテストを7月に開始するというニュースが伝わりビットコインの急騰に繋がったことは記憶に新しいでしょう。
参考:Bakkt、今年7月にもビットコイン先物カストディ・取引業務のユーザーテストを開始か?
そのユーザーテストが7月22日に開始すると6月14日に報じられ、再びビットコインを押し上げることとなりました。
仮想通貨のサービスは、一般投資家向けのものが多く、機関投資家の参入が難しいとされてきました。しかし、バックトの先物取引のテストが成功した場合、仮想通貨が機関投資家に向けたサービスをより展開しやすくなるというメリットがあります。
ライトコインの半減期
日程:8月6日( 168万ブロック )
半減期は、マイニングを行うマイナーの報酬が半分になる時期です。ライトコイン(LTC)の半減期が注目されている理由として、半減期の前は価格上昇となる可能性が非常に高いことが挙げられます。2016年のビットコインや2017年のモナコインの半減期では大きく価格が上昇したことから、半減期前にライトコインを買う動きが加速しそうです。
また、ライトコインはビットコインと競合の決済手段ですが、ゲーム配信会社であるSteamなどとも提携しています。
参考:2019年8月に迫るライトコイン(LTC)の半減期について
Swell2019
日程:11月7、8日
Swellはリップル社が毎年開催している大規模なイベントです。2017年には元FRB議長であるベン・バーナンキ氏、2018年には元米国大統領のビル・クリントン氏などの要人が登壇したことで話題となりました。それだけでなく、2018年にはXRapidの商標化などが発表されており、今年も何か重大な発表があるのではないかと期待している投資家は多いでしょう。
リップル社は、4月26日にはSBIホールディングスの北尾氏がRipple 社の取締役に就任しており、 XRP とR3が作成したコルダとの融合という構想に関しても、何らかの動きが発表される可能性もあります。
参考:Swell2019
まとめ
年後半の仮想通貨に関するイベントは、投資家の多くが待ちわびていたバックトの進展や4年に一度のライトコインの半減期など、価格にインパクトのあるものが続きます。また、G20での仮想通貨に関する規制も、正常な業界になるとより参加者が増え公正な取引が行われるということから、前向きに捉えられているようです。
過去には、世界的に規制が進めば進むほど価格が下落していましたが、今では普及のために辿るべく道として受け入れられたように思えます。日本でレバレッジ規制が進んだにもかかわらず、反対意見が少ないようにみえるもの、そういった考え方が多いからなのかもしれません。
いち早く仮想通貨を取り巻く環境が整備されることを願うばかりです。