仮想通貨市場が軟調に推移するなか、XRPは先週の高値を更新してきました。9月末からリップルに関連する大きなニュースが続いており、これが材料になっているようです。
また、あと1か月後に迫ったリップル社が開催する年に1度の大規模イベントSwell2019に向けた期待もありそうです。
まずは、ニュースから簡単に振り返っておきましょう。
買収&プラットフォームの発表
9月30日にリップル社は仮想通貨取引企業であるアルグリム(Algrim)の買収を発表しました。
参考:Ripple(リップル)社がアイスランド拠点の仮想通貨取引企業Algrimを買収
アルグリムの買収は、欧州への事業拡大が目的だそうです。 同社が拠点を置くアイスランドがリップル社のエンジニアリングハブの一つとして機能し、欧州でより多くの技術経験が豊富な人材の雇用を計画しているとしています。
与沢翼氏などは、XRPをリップル社の株式のように捉えており、企業買収はXRPの買い材料になったと言えそうです。
また、10月2日には同社の投資部門であるXpringが開発者向けのオープンプラットフォームを提供することを発表しました。
これにより、 開発者はXRP LedgerおよびInterledger Protocolを使用して、あらゆるネットワーク上でBTCやETH、また法定通貨などの様々な通貨での支払いを簡単に送受信できるようにするツールやサービス、およびプログラムを利用することができるとしています。
参考:Ripple(リップル)社の投資部門Xpringが開発者向けのオープンプラットフォームを発表
また同日、CTOのデービット・シュワルツ氏がXRPを担保としたステーブルコインに関する提案を行いました。
ただし、仮想通貨のYouTubeチャンネルで定評のある「アンゴロウ暗号資産研究ちゃんねる」では、XRPのステーブルコインに関して使用用途が見えてこず懐疑的だとしています。
4日には、大手仮想通貨取引所であるバイナンスがXRPとのペッグ通貨「XRP-BF2」を独自ブロックチェーンであるバイナンスチェーン上で1000万XRP相当発行しました。
This was suppose to be announced a bit later. But such is the nature of blockchain project, #transparency. Can't hide anything.
— CZ Binance (@cz_binance) October 3, 2019
Well, there you go, #XRP (on chain pegged) on #BinanceChain and @Binance_DEX.
Guess which flood gates this opens up? https://t.co/Mxpm5jZCfz
なお、バイナンスは米ドル連動のステーブルコインの発行を行っていますが、仮想通貨を担保としたステーブルコインは初めてとなります。
そして、リップル社のQ2財務レポートによると $XRPで約271億円を売り上げたことを発表しています。そして、Q3はXRPの販売を大幅に減らすことを発表しており、これがXRPの売り圧力の減少と捉えることもできます。
なお、THE BLOCKのレポートによると、同社は2016年より総額1200億円以上を売り上げていると発表しています。
参考:10億枚の $XRP がRippleのエスクローウォレットよりアンロック
ステーブルコインに関する議論はともかく、こういった材料がありXRPへの投資が盛んになっているようです。
Swell2019とは
XRPの動向を大きく左右するSwellに関して知っておきましょう。
Swellとは、リップル社が2017年から毎年開催している送金と決済に関する大型カンファレンスです。
今年は11月7、8日の2日間シンガポールで開催されます。なお、参加者は完全招待制だそうです。
毎回大物ゲストが登場することで知られており、2017年は元FRB議長のベン・バーナンキ氏、2018年にはビル・クリントン元米大統領がキーノートスピーカーとして登壇しました。
なお、今年はバングラデシュのモバイルマネーサービス「bKash」のKamal Quadir CEOと、インド準備銀行元総裁のRaghuram Rajan氏がキーノートを担当することになっています。
また2018年には、リップル社のサービスであるxRapidの商用リリースが発表されたこともあり、今年も重要なニュースが出るのではと期待されています。
リップル(XRP)のチャート分析
最後に、リップルのチャート分析をしておきます。
このコーナーは、テクニカルトレーダーであるフミさんが担当してくれます。
リップルの取引に関してまとめた動画にも出ていました。
では、チャート分析です。
日足チャートを見ると、2種類のテクニカル指標(RSIとストキャスティクス)でダイバージェンス(逆行)が発生しています。
◇リップル(XRP/USD)日足チャート
ダイバージェンスが発生すると、しばらくして相場が大きく反転する傾向にあります。そして、2種類のテクニカル指標でダイバージェンスが発生しているということは、1種類よりも反転確率がアップします。
実際、5月にダイバージェンスが発生した際には、6月に大きく下落する流れとなりました。
直近では、BTCやETHなどの主要仮想通貨が軟調ななかでもXRPは底堅く推移していることから、反発は近いのではないでしょうか。仮に上昇が始まると、まずは心理的節目である30円付近、刻んで29.50円がターゲットとなりそうです。
また、Swell2019も近いことから、11月前後までは底堅く推移することが予想できます。
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ちなみに、このコメントをもらったのは7日の午前中だったのですが、午後0時にXRPは急伸しました。
このまま価格が上がるかどうかは分かりませんが、昨年は30円台から80円台へ急騰しました。また、直近の材料の豊富さやSwell2019があることから、リップルに関する期待が大きいことは間違いなさそうですね。
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※本記事の意見や予測は、筆者の個人的な見解であり、金融商品の売買を推奨を行うものではありません。
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