今日午前6時ごろ、FRBが1%の緊急利下げを発表し、非常に慌ただしいマーケットになっています。
日本銀行は緊急会合行い、金融緩和策を発表。午後11時からはG7首脳による緊急テレビ電話会議が行われる予定となっています。そして、明日には国際オリンピック委員会(IOC)からの発表を控えていたりと、矢継ぎ早に対応策が発表されるという状況です。
この週末に、ヨーロッパでは国境封鎖も相次いでおり、アメリカからの帰国者で空港は溢れかえっているようです。
どこの国がいつ、どういった政策を行ったのか整理したいと思います。
各国の金融・財政政策タイムライン
3日
FRBが0.5%の緊急利下げを発表
4日
カナダ中央銀行(BOC)が0.5%の利下げを発表
11日
イングランド銀行(BOE)が0.5%の緊急利下げを決定
12日
欧州中央銀行(ECB)新型コロナウイルスの経済的な影響を緩和する金融政策パッケージ(民間部門を中心に追加で1200億ユーロ≒約14兆円の資産を購入するなど)を発表 ただし、政策金利は据え置き。
13日
米国政府:新型コロナウイルスへの対応で国家非常事態を宣言し約500億ドルの連邦政府の支援金提供、FRB総額370億ドルの国債買い入れを実施
カナダ銀行:4日の利下げに続き0.5%ポイントの緊急利下げを決定
EU:370億ユーロの投資促進策を導入
中国人民銀行:一部銀行の預金準備率引き下げ、790億ドル市中に供給
ノルウェー中央銀行:政策金利を50bp引き下げ
16日
ニュージーランド中央銀行:75bpの緊急利下げを実施。過去最低の0.25%へ
FRB:1%の緊急追加利下げを決定。また今後数カ月で米国債などを7千億ドル(約74兆6千億円)購入へ
オーストラリア中央銀行:追加政策を19日発表へ、国債購入を視野に
日本銀行、FRB、ECB、英中銀、カナダ中銀、スイス中銀とともに、米ドル・スワップ取り決めを通じた流動性供給を拡充するための協調行動を行う。(各中銀は米ドル・スワップ取り決めに適用される金利を25bp引き下げ、新たな金利を米ドル・オーバーナイト・インデックス・スワップ・レートに25bp上乗せしたものとすることで合意)
日本銀行:緊急会合を実施し、ETF/J-REITの積極的な買い入れの上限を増枠。ETFの上限を6兆円から12兆へ、J-REITを900億円から1800億円相当へ。
1)新型コロナウイルスにかかわる企業金融支援特別オペの実施(全員一致)
民間企業債務を担保に最長1年の資金をゼロ金利で供給。2020年9月まで
2)CP/社債の買い入れ増額(全員一致)
◇各国の非常事態宣言、移動制限など
9日
イタリア、9日より全土で移動制限
10日
ヨーロッパからの入国規制を発表
13日
チェコ:非常事態宣言を発動。14日から在留許可のある人を除き全ての外国人の入国を禁止。ほとんどのチェコ人は出国禁止
14日
スペイン:非常事態宣言を発動し、移動制限
デンマーク:外国からの短期入国者の入国を禁止
スロバキア:在留許可のある人を除き全ての外国人の入国を禁止
オーストリア:全ての外国人に対してイタリアとの国境検問所3カ所を封鎖(4日以内に発行された診断書を持つ人は除外)オーストリア国民には規制なし
15日
フランス:カフェやレストラン、映画館、ナイトクラブに加え、多くの商店が15日から閉鎖
EU:マスクやゴーグル、防護服などの医療用品のEU域外への輸出を制限する措置
南アフリカ:非常事態宣言を発動
16日
ポーランド:外国からの短期入国者に対して国境を封鎖
ドイツ:国境封鎖、貨物は対象外
ウクライナ:外交官を除く全外国人に対して2週間、国境を封鎖。17日から4月3日までウクライナ発着の全定期便(国際旅客航空便及びバス・鉄道国際路線)の発着を停止する。
ハンガリー:オーストリアおよびスロヴェニアとの国境を封鎖
コロナウイルスの感染が急速に拡大しているヨーロッパでは、人の移動が大きく制限され始めてきました。アメリカでは、缶詰やカップラーメン、パスタのような保存食が品薄状態になり、政府としては備蓄のために石油の大量購入を検討していると報じらています。
また、イタリアのコンテ首相は、国は感染のピークにまだ達してないと発言していることもあり、更に状況が悪化する可能性もあることで予断を許さない状況が続いています。
投資家にとっては厳しい状況が続きますが、くれぐれもデマに踊らされないようにしたいですね。