前週末も仮想通貨市場は堅調に推移しました。また、8月8日には時価総額が200兆円を回復(ピークは5月12日の280兆円)。ビットコインは、5月18日以来となる500万円を回復し、なおも強い動きが継続しています。
SNSの盛り上がりはイマイチですが、ポジティブなコメントが明らかに増えてきており、センチメントの改善を感じます。
◆ビットコイン(BTC/JPY日足チャート)
ビットコインは急落後の戻り高値464万円を突破したことで、底打ちを確信した投資家が参入し、新たな相場が始まった模様です。
さて、ビットコインは大型イベント「The B World」を機転に底打ちし、安値から180万円の上昇を達成しました。ちょうど高値からの半値戻しとなり、急落前の安値である510万~520万円が目前まで迫っています。
このあたりは利益確定の売りが出やすいと考えられるため、上値が重くなりやすいかもしれません。
チャート形状ではイーサリアムの方が良好です。
◆イーサリアム(ETH/JPY)日足チャート
ロンドンアップデート後に、24時間で平均して4500ETHのペースでバーン(焼却)されています。
イーサリアムは1日あたり、約6480ブロック(平均13.3秒) 生成されます。ブロックあたりの報酬が2.1eth前後のため、1日に生成されるETHは1万3608となります。つまり、これまでと比較して需給が30%ほど改善されていることになるのです。
そのためか、反発した後の下押しも浅く、8月3日に10%下落した後に直ぐ30%以上も上昇するという強い動きをみせています。
なお過去30日の上昇率では、イーサリアムが50%、ビットコインは35%とこちらも強さが歴然としています。
参考:30日間の値上がり率ランキング
また、売買代金はビットコインの方が多いですが、その差は15%程度しかありません。時価総額もビットコインが96兆円と依然としてトップですが、イーサリアムが40兆円とビットコインの半額ほどに迫っています。
過去1年間のドミナンスを見ても、イーサリアムの強さが分かります。
BTC:60%→46% ETH:12%→18.5%
出所:coinmarketcap
これらのデータや直近のロンドンアップデート後の需給改善を鑑みると、今後もビットコインからイーサリアムへの投資の方が魅力的であることが考えられます。
金融市場全体では夏枯れ相場気味になっており、その影響かこれだけ仮想通貨全体が上昇しているにも関わらず1日の売買代金は12兆円程度とパッとしません。
しかし、過去の仮想通貨相場も相場の反転直後の盛り上がりは乏しかったものです。
基本的なバイアスは上方向だと思いますので、徐々にこの波がビッグウェーブとなることを期待したいと思います。