ビットコインがついに500万円を割り込みました。昨年12月4日以来となる安値水準です。ETHも40万円を割り込んできており、こちらは10月4日以来の安値です。
●ビットコイン週足チャート
2017年から2021年まで過去5年間の統計データでは、ビットコインの1月の騰落率は-0.4%、勝敗は2勝3敗となっています。
参考:仮想通貨ブームから5年 ビットコインは毎月9万円上昇していた
値動きを見てみると、年初に上昇した後に悪材料が出たり、材料出尽くしで急落するという特徴があります。
今回の急落は、株式市場も大きく崩れているため、もう一段安となることも十分考えられそうです。
相場の急落要因
FRBが5日に公表した昨年12月のFOMC議事録を見ると、早期利上げの可能性が示されたことで、かなりタカ派の内容であることが分かりました。
インフレへの対応に向け、テーパリングの早期終了を求める声や、利上げペースを早める議論などがあったようです。これで早期利上げへの思惑が台頭し、米株市場が下落。仮想通貨相場も連れ安となった格好です。
Fed WatchやFed金利先物などの指標を見ると、本来は利上げは早くて6月。9月の利上げはほぼ織り込んでいるという状態でした。しかし、今回の議事録で3月利上げ説も浮上したことで、市場に衝撃が走りました。年始から大きく買われた株式市場ですが、大きく下落するものも無理はありません。
目先のところ、インフレは米国でも深刻な問題となっています。給料の上昇よりもインフレが進んでいるため、人々の生活は苦しくなります。そうなると、バイデン政権の支持率にも影響します。
米国の中間選挙は11月にありますが、まずは徹底的にインフレ退治に重きを置いてくるでしょう。 株式市場は9月頃から上昇すれば良いはずです。
その場合、6月までに利上げを2回終えておくと、株価もコントロールしやすいのかもしれません。経済に問題がなければ、12月利上げも行うといった方針をFRBも想定していると思います。
FRBはサプライズを嫌いますが、原油価格は80ドルへ上昇してきました。これは、ますますインフレにつながります。アナリストの予想を見ると、100ドルに向けて上昇していくという意見も少なくありません。つまり、利上げを急ぐ必要があるのです。
この想定外の状況では、株式もビットコインもいったんは売られやすく、キャッシュポジションを高める投資家が増える相場となっているのでしょう。
しばらくは厳しい相場が続きそうです。
相場転換のヒントとしては、的中率の高い月齢(月の満ち欠け)を挙げておきましょう。
●ビットコインとS&P500と月齢
出所:TradingView
来週1/16(日)は満月です。過去の値動きを見ると 新月と満月の3日前後は、米国株式もビットコイントレンドが転換しやすいことが分かっています。そのあたりで、相場が反発した場合は、拾ってみるのもアリかもしれません。