2021年も間もなく終わろうとしていますが、今年は米国でビットコインETFが承認された歴史的な1年となりました。その結果、ビットコインは史上最高値となる780万円を付けるという結果に至りました。
機関投資家が、過去最大規模で仮想通貨(暗号資産)へ投資を行っているようですが、これが来年も続くのかどうかが2022年の相場を占うひとつの指標となりそうです。
今回は年末ということで、2017年から仮想通貨ブームが起こった2017年以来のビットコインの統計データを紹介したいと思います。
内容:ビットコインの月別騰落率データ、勝敗など
期間:2017年1月1日~2021年12月27日
参考価格:bitFlyer
2017年から5年間で、ビットコインは10万円から780万円まで78倍になりました。
騰落幅・騰落率を見ると、月平均で9万円以上、9%の上昇という結果となっています。つまり、過去の値動きを見る限り、ビットコインを保有していると毎月9%程度のリターンが期待できるということになります。
しかし、勝敗・勝率の部分を見ると、意外にも上昇した月は約半分という結果となっています。
なかなか衝撃的な数字ですが、イーサリアムは同じ期間で1000円から一時55万円へと上昇しているため、上昇率は550倍となります。
2020年までは、主要仮想通貨の中ではビットコインのパフォーマンスが優れていましたが、徐々にイーサリアムが主役となるような時代が迫ってきていることが分かります。
実際に、仮想通貨のドミナンス(占有率)を見ても、イーサリアムが存在感を示していることが分かります。
出所:トレーディングビュー
これには、2020年9月あたりから再び盛り上がり始めた分散型金融(DeFi)に加えて、NFT市場が1年間で17倍以上に成長したことが大きいでしょう。
また、ロンドンアップデートにより市場に出回るイーサリアムの量が大きくペースダウンし、一時はイーサリアムが減少するようになったことで価格を2倍ほどに押し上げました。
個人的には、PoWからPoSへ移行するタイミングで100万円まで上昇する可能性もあり得るのではないかと思っています。
さて、目先の金融市場全体はリスク要因が顕在化しているように思えます。
世界的にインフレは止まらず、新型コロナウイルスが収まっているのは日本くらいです。それですら、オミクロン株の感染が拡大しており見通しは不透明です。また、ウクライナ情勢をめぐるロシアの動向も気になります。
米国株式市場は上げっぱなしですが、ここ1週間の仮想通貨相場は軟調になっており、年明けはさらに下落しそうなチャートにも見えます。
中国恒大集団など、中国の不動産市場のリスクもまだまだついて回りそうです。
最後は少し暗い話となってしまいましたが、仮想通貨は上昇も下落もダイナミックな値動きが魅力のひとつです。
リスクに十分気を付けて2022年の相場に臨みたいところですね。
みなさま、よいお年をお迎えください!