ポイント
・3万ドル乗せ
・5月FOMCの利上げ観測強まるもBTCは下げ渋る
・本日のCPIは事前予想が低く、明朝のETHの上海アップデートの影響も不透明
・どちらの材料もやや下方向で、上昇は一服しそうだが、レンジ上抜けで底堅く推移するか
昨日のBTC相場
昨日のBTC相場は大きく上昇。朝方から上昇を始めると、2万9000ドル(約385万円)を上抜け、3万ドル(約400万円)台乗せに成功、その後は高値圏でのもみ合い推移となっている。
金曜日の雇用統計後に米長期金利が上昇したことによるリスクオフが懸念された米株市場が、イースターの3連休明けに前日比プラスで推移した事を受け、BTCは昨日未明に2万9000ドル台に乗せた。
2万9000ドル台前半の年初来高値付近でBTCの上昇は一服していたが、引けにかけて米株が一段高。また、FTX破綻の余波を受け、資金調達の難航が伝えられていたGeminiに対し創業者ウィンクルボス兄弟が1億ドル支援するとの報道もあり、2万9000ドル台後半に急上昇。日本株も堅調に始まったこともあり3万ドル乗せに成功した。
4連休明けの欧州株も堅調にスタート。BTCは底堅く推移したが、本日から続く経済指標ラッシュやETHの上海アップデートを前に高値圏でのもみ合い推移が続いた。
一方、昨日はFRB関係者などの金融政策や景気見通しに関する発言が相次いだ。まずウィリアムズNY連銀総裁はあと1回利上げするのが合理的なスタートポイントとしつつ、インフレが落ち着けば利下げもあり得るとややハト派な発言。IMFは、世界経済の成長率見通しを下方修正。日経によれば、米中堅銀の1割弱が利上げによる保有債券の含み損を加味すると規制上必要な資本が不足しているとの試算を報じた。
一方でイエレン財務長官は、金融不安にもかかわらず世界経済は半年前より改善しているとの楽観的な見方を示した。2023年のFOMC投票メンバーであるグールズビー・シカゴ連銀総裁は、金融不安を受け利上げは慎重に進める必要があるとし、長期金利が低下、米株は直近高値を更新。BTCも3万ドル台半ばまで値を伸ばした。最後に同じく投票メンバーのハーカー・フィラデルフィア連銀総裁は銀行の緊張は落ち着いたようだとしてタカ派な姿勢を示した。
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