先日、SBIリップル・アジアがカードコンソーシアムを発足しました。これは、American Expressなども含めた9社によるグループで、クレカによる不正に対して分散台帳技術(DLT)で対抗するための実験を開始しました。
国際ブランドである、VISA・Mastercard ・American Expressはすでに、独自のブロックチェーン技術を開発・研究しています。
しかし、カードの不正利用は年々増加していることから、SBIリップル・アジアのコンソーシアムでは、DLTを使用して相互監視を強め不正を防止していく方針です。
では、同社が用いる分散型台帳とカード会社による取り組みに焦点をあててみましょう。
SBIリップル・アジアのカードコンソーシアムでの分散型台帳について
SBIリップル・アジアが今回使用するDLTという技術は、R3社のCordaを用いて行われます。
仕組みとしては、参加者のみに必要な情報を提供し、データ連携・共有をうながします。
そして、時間差のない不正に関する情報の共有が可能となり、カード業界全体の不正の撲滅につなげていくというものです。
カード会社は、カードの不正利用に対して独自の努力を続けているものの、既存のシステムでは限界があるのが現状です。
そのため、SBIリップル・アジアの取り組みが上手くいった場合には、日本だけではなく海外のカード会社からも注目される可能性があります。
また、同社の取り組みが、リップルの使用や普及に繋がっていくと予想されるため、今後の動向に注目です。
American Expressの取り組みとRipple
リップルに関連したカード会社の最新の取り組みとして、American Expressは先日、今まで認められてこなかった中国国内での決済が可能となりました 。
同社は中国で決済サービスを行う子会社LianLianとエキスプレス・テクノロジー・サービシズを共同で設立。
本格的に中国内の決済サービスに参入していくと予想されます。
また、American ExpressはSBIリップル・アジアとすでに提携していることから、リップルの技術やシステムが中国国内に普及していく可能性があります。
加えて言えば、両社の取り組みや展開は、相乗効果を狙うことが可能であり、中国国内の資本に対して非常に有効な決済・サプライチェーンシステムの構築につながる可能性を有しています。
さて、SBIリップル・アジアのカードコンソーシアムの取り組みはまだ始まったばかりですが、既存のシステムでは解決しにくい不正問題に対して分散型台帳技術は非常に有効なシステムとなり得ます。
同社の取り組みは、MoneyTapなどのアプリの普及なども含め、リップルの技術と流通を加速させることになるでしょう。
今後のSBIリップル・アジアとリップルの動向には要注目だと言えます。
Twitter:千歳悠@ライター@chitose_haruka
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