連日、目覚ましい上昇を見せるビットコイン。6月26日14時17分にコインチェックで140万円を突破し、2018年1月21日以来となる高値を付けました。
同年1月26日に発生したコインチェックの仮想通貨流出事件後の高値を越えてきました。
上昇の背景には、先週19日に発表されたフェイスブックの仮想通貨リブラ(Libra)の影響が大きいようです。
参考:大石哲之:フェイスブックの新たな仮想通貨Libraについて
テレビで大々的に報道され、日経新聞の1面にもなり、仮想通貨に興味のなかった一般の人や、それまで仮想通貨自体に疑いを持っていた人も仮想通貨に興味を持つようになったようです。
googleトレンドやSNSのトレンドワードを見ても、仮想通貨の検索やコメント数の多さが目立つことが増えてきました。
◇googleトレンド
筆者は週末にFXの投資家と会いましたが、「ビットコインが先日まで80万円だと思っていたら、フェイスブックのニュースを機に見てみると100万円を超えていた。これ以上乗り遅れたくない」としてFXから仮想通貨へ投資先を乗り換えていました。
また取引所の口座申込みも増え続けており、ある大手取引所では6月も5月と同じペースで増加しているとの回答が得られました。
バックトに先駆けてレジャーXのビットコイン先物が承認
5月にビットコインを急騰させたバックト(Bakkt)のビットコイン先物。ユーザーテストが7月22日に開始されることが決まっており、5月14日には数時間でビットコインを8万円程度急騰させたほどのインパクトがありました。
昨晩午前0時過ぎ、今度は仮想通貨オプション先物最大手のLedgerXのビットコイン先物の上場が承認されたことが報じられました。バックトと同じく、ビットコインが現物で決済される種類の先物取引です。そのため、必然的に現物のビットコインの買い需要が生まれることから、先回りしてビットコインを買う投資マネーが流入。明け方に上昇に転じたビットコインはそのまま高値まで駆け上がる結果となりました。
参考:LedgerX、ビットコイン先物で米商品先物取引委が承認
なお、この先物取引の開始時期は未定となっています。
古参トレーダーは利益確定へ
ビットコインが140万円をマークした後、仮想通貨のトレードを行う10数人へ売買動向を尋ねました。多くは、140万円を見たのちに急落したことで一時的に利益確定を行っていました。
投資歴14年の個人投資家FUMIさん(40代、都内在住)は、ようやく多くの個人投資家が重い腰を上げて買い始めてきたのではないかと語りました。仮想通貨が100万円に達したことや、フェイスブックのニュースが多くのメディアで紹介されたことで相場が急激に加熱しており、目先天井を予想したそうです。
一方で株式と仮想通貨へ投資を行うYさん(30代、埼玉県在住)は、週末の上昇に乗り遅れて120万円でようやく買った。それでもあっという間に利益が伸びて10%以上の利益率となったという。
相場観に定評があるFXcoinのシニアストラテジスト松田康夫氏は、相場の節目を125万円と予想していたものの、大きく飛び越えた格好となりました。ただし、G20後には調整が入るのではないかと予想しています。
ビットコインが高値を付けた時間帯、筆者は奇しくもコインチェックを訪問しており、なんだか感慨深いものがあります。
2017年末のような熱狂を感じるようになっていますが、みんなの仮想通貨では「仮想通貨を買えば儲かる」というような楽観論が広がらないように正しい情報、知識をお伝えしていきたいと思います。
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※本記事の意見や予測は、筆者の個人的な見解であり、金融商品の売買を推奨を行うものではありません。
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