ビットコインは先週巨大な三角保ちあいを下にブレイクした後横ばいで推移。今週のビットコインは、週明けにテザーの発行で7万円近い上昇を見せたものの、その後目立った動きがなく、数万円の上下を繰り返しながら推移しています。
為替市場は米ISM製造業景況指数が2009年来の数値に悪化し、ドル円は108円から107円割れまで下落。株式市場もNYダウがここ数日で1000ドル以上下落しましたが、ビットコインに大きな反応はありませんでした。
現状は完全にレンジ相場となっており、大きく動いた後に参加者がいなくなりポジション調整となっているよくあるパターンになっています。
大きなトレンドを追う、スイングトレードを得意とするトレーダーの方はレンジ相場でドローダウンすることが多いと言われています。相場の環境認識を第一に立ち回れるように、各人の判断基準を持っておく事が大切だと考えます。
では、今後の売買戦略とシナリオの考察をしていきたいと思います。
4時間足チャート分析
まずは4時間足チャートから分析していきます。
目立ったトレンドラインが引けないため、ローソク足から分析していきます。ローソク足が高値を更新できずに上値を切り下げているため、ダウ理論的には下目線になってきます。週足で意識されている7500ドル(80万円)付近まで、一度は下落するのではないでしょうか。
◇ビットコイン(BTC/JPY)4時間足チャート
市場参加者のポジション、損益分岐点が判断できる、EMA(指数平滑移動平均線)の20期間と100期間の間にある乖離率と一目均衡表を見ていきます。
一目の雲はローソク足の上で覆い被さるようにレジスタンスとなっており、この厚い雲の8100ドル〜8800ドル(80~95万円)のゾーンには含み損を抱えた買いポジションが大量に溜まっていることを示しています。
そして移動平均線の広い乖離率も短期と長期の間で大きな変動があったことを表しているため、8200〜8700ドル(88~94万円)のゾーンは一目均衡表と同じように含み損のロングが多く存在することが分かると思います。
上値は重い状況であり、上を目指していくためには、やはり一度下に振って重いロングポジションのロスカットをさせる必要があると考えています。
イーサリアムのチャート分析
よく紹介するように、ビットコインに先行して値動きが発生することの多い、イーサリアムのチャートを見ていこうと思います。
◇イーサリアム(ETH/JPY)4時間足チャート
現在、イーサリアムは緩やかな上昇チャネルを描いています。ファンダメンタルズを見ても、ハッシュレートの過去最高値であり、債券を発行するなどのポジティブなニュースも出ています。
参考:サンタンデール銀行、イーサリアム活用で債券発行・取引管理を実装
このまま雲をと長期EMAを上抜けすることができれば、仮想通貨市場全体が好転し、ビットコインも続いていく可能性は高いと考えています。
こちらも同じようにやや上値は重い状況ですが、注目しておくことが重要だと考えています。
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※本記事の意見や予測は、筆者の個人的な見解であり、金融商品の売買を推奨を行うものではありません。
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