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ビットコイン急落は投資家達のポジション調整の影響か?

筆者: JWマイニング

先月にビットコインは大きく下落し、80万円台まで値を下げる結果となりました。この結果には様々な要因が複雑に絡んでおり、FOMC(米連邦公開市場委員会)のアメリカの利下げや、バックト(Bakkt)開始後の上値追いの失敗が続きました。

それに伴って、ハッシュレートの下落や、ビットコインの価格下落の影響を受けてかアルトコインの下落など、暗号資産業界にあまり良くない雰囲気が立ち込めていました。

その後はハッシュレートの回復や、一部で懸念されていたGoogleの量子コンピューターもまだ脅威にまでにはならないなどといった意見もあり、ビットコインのレートは反発する動きを見せつつまだ回復しきれずにいると、再びウクライナゲート問題で米株が下落するなど、不穏な流れが続きました。

そういった中で、今回のビットコインの急落はポジション調整が影響しているという見方があります。この見方は暗号資産FXをしている方はもちろん、暗号資産の現物取引などをしている方にとっても知っておいて損はないと考えられるので、次に詳しく考察していきます。

ビットコインの急落の要因はポジション整理である可能性

ビットコインは、一時は150万円手前まで急騰していましたが、FOMCによるアメリカの利下げやBakktが期待したほどの出来高を出さなかったことから、ロングポジションの解消が目立ったことが指摘されています。

これは、ビットメックス(BitMEX)で7万BTCのポジション解消があったことにも表れています。この動きは、FOMCやBakktに対する期待が上がり過ぎた分、実際にイベントが実施された時点で投資家が利確に走ったセル・ザ・ファクトの結果だと考えることもできます。

ただ、2回目の急落の時にはBitMEXのロングポジションの解消は1万BTCにまで減少したようなので、投資家達のポジション整理は進んでいると推測できます。

なんにせよ9月のビットコインの価格急落は、多くの投資家達がロングポジションを一斉に手放すことによる、ポジション整理が要因となっていると考えることができそうです。

投資家のポジション整理が要因と考える理由は相場の動き

様々な不穏な要因が続いてビットコインの価格が急落し、ビットコインの価値がなくなるのではという極端な意見を述べる人もいたようですが、今回の急落は単にビットコインの価値がどんどん下がっていく兆候というよりも、投資家達のポジション整理が関係しているというのが相場の動きからも見て取ることができます。

それはなぜかというと、相場の動きには1番底と2番底がありましたが、2番底が過去の急落のパターンと照合すると想定の範囲内といえるパターンがあるからです。

ビットコインには2015年から2017年にかけて、相場の回復局面で急騰と反落をしており、それにはある程度のパターンが見られました。それはどういったパターンかというと、短期間に2倍ほどの急騰をして相場のピークを迎えると、そこから1週間前後で3割から4割ほどの急落を起こし、そこから半年ほどかけてピークを超えていくというものです。

またその時に、ピークから約1週間後に1番底を迎えており、その次の2か月から3ヵ月くらい後に2番底を迎えているパターンが見てとれます。

2015年や2017年のパターンと似た傾向になるなら、2番底は1番底より上で、100万円割れの水準で2番底から相場が上向くだろうと考えられますが、9月の急落は2016年と似たような、1番底より2番底が深いというパターンにはまったのだろうと考えることができます。

そうすると、ピークから4割以上下がった時点で底値が近いと判断することが可能です。実際に、9月末から値下がりを続けて10月末頃から値上がりしたことを考えると、2016年の急騰と反落のパターンにある程度合致していたと推測できます。

暗号資産の価値を信じるかどうかが分かれ目

ビットコインの相場は80万台から回復し、現在は100万円付近にまで戻っていますが、このまま値を上げていく保障はありません。Googleの量子コンピューターがビットコインを無価値にするといったことや、その他の要因によって、80万円台以下に下落していくこともあるかもしれません。

しかし、ビットコインなどに利用されているブロックチェーンは世界を大きく変えていく技術であると考えることができ、実際に世界で最初に誕生した暗号資産であるビットコインは、有事の時の資産の逃避先に選ばれるなど、デジタルゴールドとしての地位を着実に確立しています。

また、ビットコインの上場投資信託であるETFの実現の可能性や、2020年5月頃に半減期を控えているなど、ビットコイン界隈のイベントは今後も続きます。しかも、ドイツにあるバイエルン州立銀行は調査報告において、ビットコインの価格は2020年の春頃に約970万円に達するという予測を公表しています。

これは、ビットコインは金よりも価値を持つ存在になる可能性があるということです。

以上に挙げたビットコインの可能性について、あなたはどう考えるでしょうか?

FOMCの動向や、Bakktの結果が期待外れだったために9月のビットコイン急落が起こったというのなら、ビットコインの価値を信じるかどうかによって価格は大きく変動するということになります。

つまり、先に挙げたビットコインの可能性を信じることができるなら、この先も何らかの要因で相場が急落する可能性はあると思いますが、長い目で見て取引を続ければ、最終的には大きな利益を得ることが可能だといえます。

 

<本記事ご協力>

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