ビットコイン ETF は、仮想通貨市場に大きな影響があるとされ、これまでその動向が非常に注目されてきました。

では、ビットコインETFは具体的にどういったものであり、相場に対してどのような影響を与えるのでしょうか。

ここではビットコインETFの歴史や申請した企業などのこれまでの流れと、今後の見通しについて解説していきます。

1.ビットコインETFとは?

ETFとは、上場投資信託(Exchange Traded Fund)の略で、信託会社が運用している投資信託が証券として上場しています。そのため、投資家は株式と同じように取引所で売買することができます。

ビットコインETFとはビットコインで運用されるETFで、一言でいうと、ビットコインの値動きに連動する株式のようなものです。

BLOCK LINEさんの動画が分かりやすいですね。

似たような性質の金融商品には、インデックスファンドがあります。インデックスファンドは、日経平均やTOPIXなどの指数と連動させることを目的として組成された投資信託です。

しかし、 ETF とインデックスファンドには細かな違いがあります。

最低売買単位はETFの方が多く、インデックスファンドよりも多くの資金が必要となるでしょう。

また売買タイミングについても異なり、 ETFの場合は取引時間中は何度でも売買が可能です。しかし、インデックスファンドの場合は1日1回のみであり、空売りも行うことができません。

市場連動型の運用は、※パッシブ運用と呼ばれており、運用方法は投資信託と変わりません。そのため、通常の証券への投資と同じようにビットコインへ投資が可能であるという側面から、ビットコインETFに対する期待感は非常に高い状況にあると言えます。
※運用目標とされるベンチマーク(日経平均株価やTOPIXなどの指標)に連動する運用成果を目指す運用手法

米国SEC(証券取引委員会)は、ICOを証券と見なすことを基本方針としていますので、ほとんどの仮想通貨は証券に分類されます。ただ、ビットコインは証券ではなく商品だと考えられているため、ビットコインETFは商品型ETFとして上場することになると言われています。

ビットコインETFのメリット

ETFの最大のメリットは、取引所に上場しており、証券として売買ができるということです。そのため、仮想通貨取引所にアカウントを持っていない人でも売買を行うことができ、ハッキングを怖がる必要もありません。仮に日本での取り扱いが決まった場合は、税率も株式投資と同じになります。

そのため、これまで以上にビットコインに対する取引が盛んになることが予想されます。

また、投資信託などは証券会社によって取り扱いが異なるものの、 ETFであればより広い範囲の投資家による売買が可能となるため、単純に多くの投資家が参入しやすい状況ができ上がるといえます。

購入単価は、ウィンクルボス兄弟が申請しているビットコインETF( Winklevoss Bitcoin Shares )の場合は、0.01BTCからの購入ができるそうです。日本円にすると数万円ですから、個人投資家が少額投資できることになります。

ただ、2019年3月末時点において、ビットコインETFは世界中のどの取引所への上場も認められていません。

【ビットコインETFのまとめ】

  • ・ETFを購入すればビットコインの価格に連動する
  • ・ETFを保有するため、ハッキングリスクがない
  • ・税制区分が証券取引と同じ
  • ・ビットコインへの投資が行いやすくなる

2.ビットコインETFの歴史

ここからは、ビットコインETFの歴史をみていきましょう。

米国で最初にSECへ申請されたビットコインETFは、驚くべきことに2013年7月1日まで遡ります。当時のビットコイン価格は1万円以下であり、マウントゴックス1社でビットコインの取引量の70%を占めていた時代でした。

フェイスブックのアイディアを考えたとされ、またオリンピック選手でもあった米国の著名なキャメロンとテイラーのウィンクルボス兄弟は、草創期から仮想通貨へ投資を行ったとして知られています。

彼らは当時に仮想通貨取引所Gemini(ジェミニ)を運営しており、最初に提出したビットコインのETFはナスダックでした。しかし、上場先の追加や変更など6度の変更を経て、2016年6月にBats BZX Exchange(現CBOE BZX Exchange)への上場申請に切り替えました。

これは2017年3月10日に非承認となり、ビットコインの価格は10%も下落しました。

米SECは3年以上も審議を行ったビットコインETFを却下した理由として、ジェミニに対する仮想通貨の将来性の説明不足や詐欺対策に欠如などがあると述べています。ビットコインETFそのものに対する不備ではないものの、この時にはそもそも仮想通貨への将来性が疑問視されており、ビットコインETFの申請を許可する段階ではなかったと判断されたことが分かります。

ただし、非承認となった直後である2017年4月に取引所側のBats BZX Exchangeから請願書が提出され、ウィンクルボス兄弟のビットコインETFの再審査が発表されました。

そして、一度目の申請時に指摘された部分を改善したものを再提出しましたが、ETFの運用者がカストディアンを兼務している点が問題視され、2018年7月に非承認となりました。

2018年には多くのビットコインETFの申請がなされました。

2018年6月20日に、米国最大の先物取引所であるシカゴオプション取引所(CBOE)がETFを申請しました。

CBOEのETFに関しては、2017年にすでにビットコイン先物を上場させていたことから、市場からの期待感は非常に高まっていました。そして、8月7日に審査期間の延期が発表され、9月30日までとされました。

しかし、2018年8月22日に3社のETFが否認されてしまいます。この理由としては、ビットコイン先物を基準としたことが懸念されたと言われています。

この後にはCBOEが候補として残っていましたが、度々審査期間が延期されている間に米国の債務上限問題から政府機関が閉鎖され、一度COBEから申請を取り下げることなりました。

このときのCBOEのビットコインETFの撤回理由は、米国政府の一部閉鎖がSECの審査期限と重なったためです。

その後、CBOEは1月30日にヴァンエック・ソリッドXとの3社共同のビットコインETFとして再度申請を行っています。SECは課題として挙げていた価格操作やカストディサービスの不足などについて話し合っていたものの、調整する期間が足りなかったとしています。

 

ビットコインETFの申請とSECの審査のタイムライン

2016年6月30日:ウィンクルボス兄弟が申請

◇2017年

1月23日:グレイスケール・インベストメンツが申請
3月8日:ウィンクルボス兄弟のビットコインETFが非承認
4月25日:Bats BZX Exchangeから請願書が提出され、ウィンクルボス兄弟のビットコインETFの再審査が発表
8月17日:レックスが申請
9月29日:SECが先物ベースのビットコインETF申請の撤回を要請
9月27日:グレイスケールが申請を取り下げ
12月17日:プロシェアーズが申請
12月26日:シカゴオプション取引所(CBOE)が、ファーストトラストとレックスを申請

◇2018年

1月4日:ディレクシオンが申請
1月5日:グラナイトシェアーズが申請
6月20日:シカゴオプション取引所(CBOE)が※ヴァンエック版のETFを申請
7月26日:ウィンクルボス兄弟のETFが拒否される
8月8日:CBOEの審査期限を9月末まで延期、結果として12月まで延期
8月22日:プロシェアーズ、ディクレシオン、グラナイトシェアーズのETFを拒否
8月25日:SECが拒否したETFの見直しを発表
9月20日:SECの審査が開始
10月6日:9つのビットコインETFの再審査について米SECが意見を募集
12月6日:ヴァンエックの審査期限を2月27日まで延期

※ヴァンエック社とソリッドX社が新たに提案したETF商品「VanEck SolidX Bitcoin Shares」をCBOEが申請

◇2019年

1月10日:ビットワイズが申請
1月23日:ヴァンエックが申請を取り下げ
1月30日:ヴァンエックが再申請
2月11日:ビットワイズの審査が開始
2月19日:ヴァンエックが再申請したETFの審査開始
3月30日:ビットワイズ、ヴァンエックの審査期限を延期

3.ビットコインETFが承認されない理由

現在、ビットコインETFの審査は米国のSECが行っています。

SECの承認日程は、申請日を基準に45日の検討期間が設けられています。

しかし、45日以内に判断できない場合は延長が最大3回まで認められており、最大240日の審査期間があることになります。

 

前述しましたが、米SECがビットコインETFの申請を承認しない理由としては、 SECが求めている基準に対して取引所やETFがその水準を満たしていないことを理由としていました。

具体的には、若い市場でありがちな不正や価格操作に対する懸念。また、流動性やカストディサービスの不足などが懸念事項として挙げられていました。

【ビットコインETFの懸念事項】

  • ・ハッキングされた場合の投資家保護(カストディ)
  • ・価格操作への対処方法
  • ・不正や詐欺的行為のモニタリング方法
  • ・流動性の欠如

 

ただ、流動性という観点では、ビットコイン先物の取引高は、先日承認された貨物ETFよりも取引金額が多いことから、市場における流動性は十分あることが分かっています。

つまり、承認のためにはカストディや価格操作の部分が重要だといえます。

それぞれが当局や業界団体、取引所の努力よって解決できる課題ですが、出来高の水増しニュースなども報じられており、全ての問題の解決にはまだまだ時間が掛かりそうです。

ただ、2018年9月以降は審査が延期されることが多くなっており、承認に向けてかなり前進しているのではないかと考えることもできます。

クリプトママの意見

米SECのビットコインETF支持派であり『クリプトママ』と呼ばれるヘスター・ピアース委員は、2018年12月に、ビットコインETFの承認は明日になるかもしれないし10年後になるかもしれないと、先行きは不透明である旨をコメントしています。

4.ビットコインETFが相場に与える影響

ビットコインの先物取引が初めて機関投資家向けに提供されることとなり、シカゴ・オプション取引所(CBOE)とシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)での取り扱いがされると、ビットコインは大きく上昇しました。

相場の世界では、「初物は買い」という言葉があります。そのため、ビットコインETFも承認されると価格に大きな影響を与える可能性が高いのです。

ビットコインETFが相場に及ぼす影響としては、前述したように、様々な証券会社で売買が可能になるため、機関投資家を含めたより多くの投資家の資金が流入することが考えられます。つまり、価格上昇の後押しとなる可能性が高いのです。

どれくらいのインパクトがあるのか、一例をみてましょう。

2018年7月、ウィンクルボス兄弟ののビットコインETFが否認された際には、1日でビットコイン価格が約5万円も下落しました。当時のビットコインは90万円程度でしたので、約5%程度の市場に与える影響があると考えられます。もし、ビットコインETFが承認されれば、その逆の動きが起きても不思議ではありません。

2019年3月時点において、世界のETF資産総額は約340兆円程度。そのなかで通貨関連のETFの割合は2%(約7兆円)程度あります。

可能性としては、ビットコインETFが承認されれば、この7兆円の資金のなかから流入がありそうです。1%と考えても700億円程度の規模ですので、価格インパクトは十分あると言えそうです。

承認されれば仮想通貨を取り巻く法的な立ち位置が変わる可能性があり、まさに仮想通貨市場へのカンフル剤と言えそうです。

 

これまで仮想通貨市場は、開発者などのユーザーと個人投資家が主役となり相場を盛り上げてきました。

機関投資家の投資意欲があるため、ビットコイン先物ができETFが申請されているのですが、大手金融機関・フィデリティのトップであるTom Jessop氏も機関投資家の参入について意見を述べており、仮想通貨市場そのものはまだ機関投資家を迎え入れる準備ができていないと述べています。

仮想通貨市場全体の流動性は1日6兆円程度あるものの、取引所ごとに流動性が分かれているために、機関投資家が参入するためにはまだまだ不足しているといえます。

ETFの場合は金融商品であり資産運用を目的としてることから、リスクを極力排除した商品でなければ機関投資家の本格的な参入は難しいと言えるでしょう。

焦点となるカストディサービスは、業界で知名度の高いビットゴー(BitGo)を筆頭に徐々に増加、発展しており、大手投資会社であるフィデリティが本格提供に向けて動いています。

こういったことから、そう遠くない将来にビットコインETFは承認されるものと思われます。

まとめ

2018年はビットコインETFがマーケットの一大テーマとなりました。

それは2019年も変わらないでしょう。

 

ただ、4月に米大手取引所のビットトレックスがNYでのライセンスを取得できなかったことやSECのクレイトン委員長は、ゆっくりだが包括的に規制に焦点を当てていく方針と発言していることなどから、承認される日は近くはなさそうです。

しかし、過去1年と比較すると確実に前進し承認に向けて近づいていると言えます。

ビットコインの将来性は問題ではなくなりました。

流動性の確保も、Liquidが提供しているような仮想通貨のインターバンクをつくることで解決されます。

カストディサービスも、大手金融事業者やライセンスの取得などで2018年に大きく進展しました。

ビットワイズは申請時に、かなりの自信を見せたといいます。

目先は、このビットコインETFがどういう結果となるかに注目が集まるでしょう。

 

「仮想通貨は終わった」

ビットコインETFの承認により、そのように言われてきた時代に終止符が打たれることを期待したいですね。

 

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